中医学は中国の古代哲学から生まれた医学で、その医学思想の中には素朴な宇宙観が多く含まれています。
太陽と月は毎日同じように昇って同じように沈んでいきます。 日照や温度など、昼と夜では大きな変化があります。
また1年の中に、温暖・暑熱・乾燥・寒冷のような自然気候の変化もあります。
植物は新緑から、成長して、花が咲き、実になって、枯れていくということを繰り返し循環しています。
動物や人類も同じように誕生し、成長、成熟して、老化していきます。 いわば生死の変化を循環しているのです。
円形宇宙の中に存在するものはみんな繋がって、お互いに消長・変化しあい、葉っぱが落ちて根元に帰るように、始点と終点はいつも同じところだ、と認識されています。
すべては常に消長・変化するものであるということ、そして同時に、すべては循環し同じところに還るものであるということ、これが中医学の考え方です。