精・気・血・津液

よく「気・血・津液」と言われますが、本当は「津液」。
人体を構成し、臓腑・組織・器官の機能活動の最も基本となる物質のことです。
生命の原始的な物質で、生命活動を維持しています。

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いわゆる、生殖の精のこと。
この生殖能力をもつ物質は生まれつき備わっていて、発育・成長・成熟に伴って、妊娠・生育・繁殖の役割を果たします。
また、すべての精微物質を精と捉えて、生殖の精以外に、臓腑の精、水穀(飲食物)の精、血・津液・髄および自然界の精微物質などを精と呼ぶこともあります。

精には4つの機能があります。

  1. 生命の維持と繁殖
  2. カラダの滋養
  3. 気血を変化・生成
  4. 精神(神)を生じる

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気は自然界を構成する最も原始的な物質で、気の運動変化によって自然界のすべての物が誕生し、存在するものだと昔の人は考えていました。
人類は自然界の中の1つの生物で、その生命活動に気が重要な機能を果たしていると考えていたのです。
営養を「水穀精気」、カラダを守る気を「正気」、精微物質を「精気」、病気の素因を「邪気」、食薬の寒涼温熱の性質を「四気」と称するなど、多くの物に気の字を使うことから、気の大切さが見て取れます。

気には、6つの作用があります。

  1. 促進:カラダの機能を促進します。
  2. 温め:体温を保ちます。
  3. 保護:バリアの役割をします。
  4. 固定:内臓の位置を固定、気・血・津液が漏れないようにします。
  5. 変化:食べ物を営養にして精・気・血・津液したり、水分や便などに変えます。
  6. 営養:カラダを養います。

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いわゆる血液ですが、リンパ液なども含んでいるので、正確には血≒血液です。
血管を通ってたっぷり営養を各臓腑・組織に与え、なおかつ組織を潤して、各機能のバランス調節をしています。

血には、2つの作用があります。

  1. 補養:営養を供給しながら組織を潤し、各機能のバランス調節をします。
  2. 精神安定:血によって精神を安定させます。血がたっぷりあれば、精神的に落ち着き、意識もクリアで、素早い反応が出来ます。

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津液

津液は体内の正常な水液の総称。人体を構成し、生命活動を維持する基本的な物質です。
各臓腑・組織の体液と分泌物、例えば、胃・大腸の液、体外に現れる汗・鼻水・涙・よだれ・つばなどの五液も津液です。

津は霧のようなもので流動性があり、体表・皮膚・筋肉・毛孔に分布して血脈に浸透、液は濃厚な液体で流動性が少なく、関節・脳・骨髄・臓腑に注いでいます。

津液には4つの作用があります。

  1. 潤い:皮膚・毛髪・臓腑を潤します。
  2. スムーサー&バリア:関節・目・鼻・耳・咽喉を滑らかにしながら保護します。
  3. 補充:骨髄・脊髄・脳・関せtるの液体を補充したり、血液の一部になったりします。
  4. 排泄:汗・便・尿と一緒に代謝の廃物を排出します。