女性のカラダ①―子宮

妊娠・出産に大事な女性のカラダの中医学的見地をおはなしします。
①は子宮のつくりと部位名。

女性器断面

女性は陰陽学説から見ると陰に属し、年齢の計算は7の倍数で行います。
女性の一生は月経、妊娠、お産、哺乳の責任があるので、体の構造も、生理機能も、男性と違っています。

  1. 子宮
     子宮の大きさは、縦約7cm・横約4cm・重さ約50gで、洋梨のような形の器官です。
    膀胱と直腸の間にあり、底辺が上になる下向きの二等辺三角形状で、正常な場合、前傾・前屈状態になっています。 子宮の中は子宮腔といわれる空間で、胎児はその中で育っていきます。

     子宮の上2/3の部分を子宮体部、膣につながっている下1/3の部分を子宮頸部といいます。
    子宮は外側を漿膜(しょうまく)と呼ばれる薄い膜で覆われ、その内側に平滑筋でできた子宮筋層があり、最も内側の子宮腔に面している部分が子宮内膜です。 線毛上皮でおおわれ、多数の子宮腺を持ち、卵巣周期・排卵に関連して一定の周期的変化が起こります。 月経は、子宮内膜が剥がれ落ち、血液と共に体外に排泄される現象です。 子宮内膜は、女性ホルモンの働きで、厚さが1~10mmくらいまで厚くなります。

     中医学的にみると、子宮は、女子胞・子宮・胞臓・子臓ともいい、奇恒の腑の1つで、月経と妊娠が主な機能です。 子宮の成長発育は、腎気の盛衰と直接の関係があり、月経・受胎・妊娠の持続は肝・心・脾・腎および衝脈・任脈と密接な関係があります。

  2. 中医学的各部位の呼び方
    ①女子胞 : 子宮。 胞宮・胞臓・子臓・子処・血臓ともいう
    ②子門 : 子宮頚口
    ③産道 : 陰道・膣(ちつ)
    ④子腸 : 子宮と膣の内部
    ⑤陰門 : 膣の入口
    ⑥陰戸 : 女性の外陰部
    ⑦陰器 : 男女の外生殖器官
    ⑧交骨 : 恥骨連合処

 

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