気虚体質によって心の働きが虚弱となる陽虚
心気虚と同じく、心陽虚と密接に関係する季節は夏です。
心気虚よりいっそう夏でも体の冷えを強く感じる場合には、心陽虚体質の可能性が考えられます。
心気を強く補い、助ける必要があります。
【症状】
顔色が蒼白、四肢や背中の冷え、ときどき胸や背中が痛む、心悸、不安、息切れ、胸悶、汗をかきやすい、舌質淡、舌苔胖、歯痕、舌苔白、脈微細・不整脈
【分析】
虚弱体質・気の生成不足・精神的な素因・慢性病・老化などが原因となって、心気が虚弱になる。 心悸が虚弱になると心陽の温める働きが低下し、四肢や背中の冷えが現れ、体内で生じた寒邪の凝滞性・収引性によって、胸や背中にときどき痛みが現れる。 また、血液を循環させる力が弱くなり、無理に動くため、心悸、不安、胸悶、息切れ、不整脈が現れる。 さらに、心を養わなくなることで心血も不足し、顔面を滋養できず顔色が蒼白になる。
【立法】
補火通陽益心
【食材】
心経の助陽類 : ナマコ
補気類 : 霊芝
温裏類 : ピーマン・唐辛子・桂花
【中薬】
助陽類 : 心経に入りやすい助陽類の中薬は少ないので、助陽類の中薬を自由に選んで使ってください。
補気類 : 西洋参・甘草
温裏類 : 肉桂・乾姜