肝(かん):
五臓の1つ。
右脇腹に位置し、血液を豊富に含む臓で、情志・血流の調節と、気の上昇循行に重要な役割を担っている。

寒(かん):

  1. 冬の気候。
    寒気のこと。
  2. 六淫邪気の寒邪のこと。
    外寒(がいかん)ともいう。
  3. 臓腑機能が衰退するため体内で生じる邪気。
    内寒(ないかん)ともいう。
  4. 寒証のこと。
    寒邪の侵襲や臓腑機能が衰退するために現れる病証。

寒湿(かんしつ):

  1. 寒邪と湿邪が結びついた邪気。
  2. 脾胃の機能が失調したために、水飲が体内に停滞する病的な変化。
    そのことで現れる、体の冷え・重たさ、むくみ・下痢、関節・筋肉の疼痛などを中心とする病症を寒湿証という。

寒邪(かんじゃ):

  1. 自然界の邪気の1つ。
    主に冬の邪気。
    陰邪に属する。
    外寒という。
  2. 陽気不足により体内に生じる邪気を内寒という。

寒証(かんしょう):
証名。

  1. 六淫邪気である寒邪の侵襲により現れる、悪寒・発熱・頭痛・腹痛・下痢などの実証。
  2. 臓腑の機能が減退し、陽虚陰盛により、畏寒(いかん)、四肢の冷え、温かいものを好む、慢性下痢などの症状が現れる。

寒性(かんせい):
食材・中薬がもっている5つの性質のうちの1つ。
熱を強力に取り除き、体を冷やす性質をもつ。

寒熱往来(かんねつおうらい):
往来寒熱(おうらいかんねつ)ともいう。
悪寒と発熱の症状が互いに交代して現れること。
少陽病証の症状の1つ。

甘味(かんみ):
あまい味。
食材・中薬がもっている6つの味のうちの1つ。
補う・調和・止痛の作用がある。
脾に入りやすい。
長夏(旧暦の6月)の味。

鹹味(かんみ):
しお味。
食材・中薬がもっている6つの味のうちの1つ。
軟堅・散結・瀉下の作用がある。
腎に入りやすい。
冬の味。