血虚タイプ~貧血~

血虚タイプは、血の営養作用の不足なひと
一番多いのは鉄欠乏性貧血

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【原因】

鉄欠乏性貧血は、鉄分の不足からヘモグロビンの合成が減少してしまうために起きます。
特に女性に多い症状です。

  1. 必要量の増加による相対的な貧血:子どもの成長期・妊娠中あるいは授乳期
  2. 鉄分の吸収障害 : 慢性の胃腸の病気・胃腸の手術後・歯の病気・食欲不振
  3. 鉄分の損失増加 : 潰瘍・ぢの出血・生理過多・分娩後の回復不良・寄生虫

貧血は、消化器である脾胃の働き、腎の蔵精・肝の蔵血機能の低下による血の生成不足・血の消耗の増加が原因として考えられます。

血虚タイプに関係が深いのは、心・肝。

心血不足で心を養えなくなると、頭と顔の血を養うことができません。
血の気のひいたような白っぽい・黄色っぽい顔色になり唇の色も薄くなります。
また、心血は精神を安定させるので、不足すると、眠りが浅い、夢をよくみるといった症状が現れます。
さらに、脳を滋養できなくなるので、めまい、物忘れなども出ます。

肝血不足で臓腑の営養が不足して、筋(すじ)、爪、目を養えなくなり、さらに顔色や唇や爪の色が白っぽくなります。
また、肝は目と関連しているので、視力が衰え、肝血が筋を養うため、手足のしびれも現れます。
さらに、情緒を安定させることが難しくなると、眠りが浅い、夢をよくみるといった症状が現れ、めまいが起こります。
また、血の不足により性機能を調節する働きも低下して、生理不順となったり、早期閉経となることもあります。

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【症状】

顔色が白い・黄色っぽい・唇の色が薄いめまい、立ちくらみ、目や肌の乾燥、手足のしびれ、爪の色が薄い、眠りが浅い夢をよくみる、動悸、頭痛疲れやすい、温かいものが好き、便秘、生理周期が遅れる、経血量が少ない・色が薄い、生理不順、生理痛、不妊症、舌が白っぽい、舌のサイズが小さい、舌の苔が白い、脈が細くて力がない
※赤色が主な症状

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【ケア】

血を養いましょう

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【タイプ別】

  1. 気血両虚タイプ
    【原因】虚弱体質・食生活の乱れ・消化機能の低下による気血の生成不足
    【症状】主な症状+疲れ、食欲不振、無気力、下痢
    【ケア】気を補い血を養いましょう
  2. 心血虚タイプ
    【原因】血流が悪く血が全身に行き渡らない、気虚による血虚
    【症状】主な症状+顔色が悪く艶がない、めまい、動悸、不眠
    【ケア】血を養い精神を安定させましょう
  3. 肝血虚タイプ
    【原因】虚弱体質・老化・慢性出血・肝の血を貯蔵・腎の精を貯蔵する作用の不足
    【症状】主な症状+不安、不眠、夢をよく見る、生理不順
    【ケア】血を補い肝を養いましょう
  4. 腎精不足タイプ
    【原因】虚弱体質・老化・慢性出血・肝の血を貯蔵・腎の精を貯蔵する作用の不足
    【症状】主な症状+足腰がだるい、耳鳴り、物忘れ、白髪
    【ケア】陰液を滋養し腎を補いましょう

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【おすすめ食材】

補血 : 血を補います
にんじん・ほうれん草・落花生(ピーナッツ)・豚レバー・鶏レバー・豚のハツ(心臓)・豚足・いか・たこ・赤貝・ぶどう・ライチ

滋陰 : 陰液を滋養します。 血は陰に属するため滋陰によって補血もできます
百合根・黒ごま・白きくらげ(銀耳)・松の実・烏骨鶏(うこっけい)・卵・鴨肉・牛乳・牡蠣(かき)・ほたて・くこの実

補気 : 気を補います。 気によって血を生じます
長いも・じゃがいも・干し椎茸・鶏肉・牛肉・なつめ・はちみつ

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【アドバイス】

血虚のひとは平性・微温(少し温める)性質を持っているものを召し上がってください。
熱性のものを使い過ぎると血を更に消耗してしまいます。
甘味・酸味のものを中心に

生活面は気虚タイプと同じケアを心掛けて。
過労に気をつけて、音楽やお笑い・演劇などを楽しみます。
冷えないように温めて。春や夏に補陽しておくと、冷えにくくなります。
また日光浴もおすすめ
でも、野外活動は消耗するので、しないでくださいね。