薬膳の普及はみんなの力

 鎌倉の鶴岡八幡宮 徒歩1分若宮大路沿いのビルの奥に近藤元人さんのお店はあります。

近藤さんは京都にある京料理のお店で修業した後、日本料理のお店で働き、「料理の鉄人」「TVチャンピオン鍋料理人選手権」に出演しました。

 2001年鎌倉で「創作和料理 近藤」を独立開店、その後薬膳を学習し、2006年に国際薬膳師の資格を取得しました。

 去る2015年11月に、「国際中医師」試験のため、世界中医薬学会連合会の副秘書長の陳先生と試験部の鄭主任様が中国からいらっしゃいました。 日本の薬膳事情を紹介するため、近藤さんのお店に案内し、薬膳ランチを楽しみました。

 健康志向の高まるこの頃、食べ物と健康や病気とのかかわりはよく知られています。 食生活を科学的に、合理的に取り入れることが重視されています。 その中において、中医薬膳学が注目されています。 近藤さんのような薬膳を取り入れた日本料理のお店がこれからどんどん生まれると思います。

 薬膳の知識を普及教育していく本草薬膳学院の使命も重大です。

 

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冬かぜ―季節のかぜ・冬編

まだまだ寒い!巷では、インフルエンザが大流行中‼
というわけで、冬かぜのおはなしです☆

 

冬かぜ

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【証侯分析】

冬は寒が主な節気。 五行では水、五臓六腑では腎と関係があります。 邪気は寒邪です。

 

  1. 寒は陰邪で陽気を傷つけやすい。
    寒邪が体内に侵入すると、まず、体を保護している陽気を傷つけます。
    ⇒ 寒・悪寒・震える・下痢・冷えなどの症状が出現

     

  2. 寒邪の凝滞性により疼痛が起こる。
    寒邪のもつ凝り固まる性質によって、気血の循環がスムーズにいかなくなります。
    ⇒ 頭痛・からだが痛む・胃痛・腹痛など、痛みの症状が出現

     

  3. 寒邪には収引性がある。
    患者により気血の循環が悪くなるため、筋・脈・関節がけいれんを起こし、四肢は屈伸しにくくなります。
    ⇒ 高血圧・脳血管疾患・心疾患・気管支炎などの発病率が上昇

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【症状】

悪寒、悪風、発熱、無汗、頭痛、からだが痛む、関節の疼痛、胃痛、腹痛、下痢、咳、喘息
舌苔薄白、脈浮緊

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【ケア】

辛温解表 : 辛くて温めるもので発汗させ、風寒邪気を取り除きます
温経散寒 : 経絡を温め、寒邪を取り除きます

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【おすすめ食材】

米、大葉、生姜、ねぎ、にら、唐辛子、山椒、黒砂糖、シナモン、ジンジャーパウダー、茴香(フェンネル・八角)

 

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桑菊茶

春の発熱・のどの痛みと渇き・目の赤み・かゆみ・春ののぼせとめまい・花粉症に

桑菊茶

【材料(2~3回分)】
桑の葉 3g
菊花 6g
生甘草 2g
水 2.5カップ

【作り方】
甘草を水で15分煎じ、桑の葉、菊花を加え沸騰したら火を止めて5分ほど蒸らす。
濾して2~3回に分けて飲む。

【効能】
桑の葉 : 体を冷やす性質を持ち、苦味と甘味があります。
肺と肝に作用しやすく、春かぜ・春ののぼせとめまい・のどの渇き・目の赤みとかゆみの改善が期待されます。
桑葉は桑の木の葉です。

菊花 : 体をやや冷やす性質を持ち、辛味・苦味・甘味があります。
肝と肺に作用しやすいので、春かぜ・発熱・のどの痛み・目の赤みとかゆみ・春ののぼせとめまいの改善が期待されます。
杭州の黄菊花、滁県の白菊花を使います。

生甘草 : 平和な性質(身体を温めたり冷やしたりする作用がないこと)を持ち、甘味があります。
心・脾・肺・胃に作用しやすく、生(乾燥しただけのもの)で使うと発熱・皮膚の赤み・腫れ・吹き出物の改善が期待できます。

 

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