痰湿阻肺タイプ―痰湿シリーズ②

脾の働きが失調して生じた痰湿が
肺を犯した肺失宣粛の症状が現れやすい

20cd476983ec22c07eb186882116e31f_s 脾の働きが失調して水が停留したことによって生じた痰湿が肺を犯しやすい。

【症状】
痰が多く白くて粘稠、喀出しやすい、胸のつかえ、咳が出やすい、舌色が淡い、舌苔が白くてじゅくじゅく、脈滑

【分析】
タバコの嗜好・食べ過ぎ・肥満・運動不足などが原因となって、痰湿が溜まり、気の巡りを阻滞し、肺の宣発・粛降作用が失調して、胸がつかえる、咳・痰が多い、口中が粘膩などの症状が現れる。

【立法】
燥湿祛痰・宣降肺気

【食材】祛湿類
萵苣(チシャ)・とうがん・白うり・フナ・ハモ・シラウオ・ハマグリ・大豆・はと麦・のり・黒くわい・里いも・たけのこ・からし菜・春菊・豚の肺・豆乳・甜杏仁・ぎんなん・羅漢果・梨・柿・びわ・たまねぎ・らっきょう・そば・蜜柑・オレンジ・ぶんたん・きんかん・大根・かぶ・おくら

【中薬】
藿香・車前子・通草・葫芦・冬瓜皮・冬瓜子・玉米鬚・灯心草・白芥子・貝母・竹茹・海蛤殻・瓦楞子・胖大海・旋覆花・栝楼・海浮石・桔梗・杏仁・蘇子・萊菔子・枇杷葉・橘皮・枳殻・枳実・仏手・木香・大腹皮

痰湿困脾タイプ―痰湿シリーズ①

脾の機能の低下によって痰湿の症状が現れやすい

TAKEBE160224290I9A0418_TP_V 脾の働きが失調して水が停滞したことによる体質です。

【症状】
胃腹部が冷えてときどき痛みが出る、胃脘部のつかえ・膨満感、げっぷ、食欲はない、めまい、眠い、体が重たい、下痢しやすい。 長期化すると皮膚ににきびなどの症状がよく現れる。 舌色が淡い、舌がぶよっと大きい、舌苔が白くてじゅくじゅく、脈濡・緩

【分析】
食べ過ぎ・冷たいものや生もののの過食・ストレス・運動不足・肥満などが原因となって、痰湿が溜まり、気の巡りが阻滞される。 湿は重濁の特徴があることから、多汗、体が重たいといった賞状が現れ、湿が内盛すると脾陽を困阻するため、清陽の気が脳に上昇できず、めまい・眠い、運化失調に伴う胃脘部の膨満感、食欲がない、また肺の宣発・粛降が失調すると、胸がつかえる、咳・痰が多い、口中が粘膩、たるむなどの症状が現れる。 水が停留することで下痢しやすくなる。 痰湿が子宮に停留すると、月経不順や不妊症に関わる。

【立法】
健脾祛湿化痰

【食材】祛湿類
はと麦・とうもろこし・萵苣(チシャ)・大豆・黒豆・そら豆・すもも・コイ・フナ・ハモ・シラウオ・ハマグリ・海藻・昆布・へちま・からし菜・里いも・たけのこ・春菊・羅漢果・アサリ

【中薬】
藿香・佩蘭・菖蒲・砂仁・白豆蔲・草豆蔲・草果・茯苓・茵蔯蒿・通草・瓦楞子・胖大海・旋覆花・栝楼・枇杷葉