山岡洋先生と十数年前に知り合いました。その時先生はすでにホテルセンチュリーハイアット支配人兼取締役、中国料理「翡翠宮」の総料理長でいらっしゃいました。先生は日本の風土に合うように中国料理をアレンジし、「口福」というコンセプトの基に、高級な中国料理をお客様に提供していました。’96年にはTV番組「料理の鉄人」に出演、“白菜対決” で勝利を収めました。その後、東京都より「江戸の名工」として選出され、また厚生労働大臣より「現代の名工」として表彰されました。
ホテルセンチュリーハイアットを定年退職後は専門学校で中国料理を教え、後進の育成に取り組み、新たに自宅でお店を開いて奥様と二人三脚でお客様に美味しい中国料理を提供していらっしゃいました。そのような有名な先生に本学院でも教えて欲しいと願い出ることは本当に失礼なことと覚悟しながら先生に打診しました。すると山岡先生から“辰巳先生の学校ならいいですよ”との快諾をいただき、すごく嬉しかったことを覚えています。
本当に素晴らしいご縁で本学院の特別講師としてお願いし、公開講座のひとつとして薬膳中華を開講しています。私自身も参加していますが、おかげさまでその講座は大変好評で、今年でもう9年目になりました。山岡先生のご指導によって中国料理の隠し味や高級な味を出すコツなど学習して、参加者の皆様は中国料理の知識はもちろん、調理の腕前や料理の味つけなどが大変上手になりました。毎回、美味しいお料理を作って、召し上がっていただき、喜んでいただいています。
次回は5月28日(月)10~13時です。お時間がありましたら是非、ご参加くださいますようお勧めいたします。