秋かぜ―季節のかぜ・秋編

乾燥する時期になってきました。 こういう時期は、かぜを引きやすくなります。 ご注意ください。

秋かぜ

b72c7d95f866abcba7b98b27c74db778_s【症状】
からだの熱・いらいら・のどが渇く・口鼻の乾燥・のどの痛み・咳・痰は少ないか無痰・痰に血が混じる・喘息・胸痛・鼻血。舌が紅色・舌苔が乾燥・脈が浮で速い

【証候分析】
秋は燥が主な節気であり、五行の金に属し、五臓六腑の肺に通じています。 邪気は燥邪です。

秋分の前後で秋は初秋と晩秋に分けられます。 夏に近い初秋を温燥といい、冬に近い晩秋を涼燥といいます。

  1. 水分を消耗しやすい。
    体の津液が損なわれるため、さまざまな乾燥症状がみられます。
    たとえば、鼻の乾燥・のどの渇き・髪の毛と皮膚が乾燥し艶がない・便秘・尿が少ない など
  2. 潤いを好む肺を侵しやすい。
    肺に属する鼻やのどの乾燥・鼻血・空咳・痰が少ない・無痰などの症状を起こしやすくなります。

【立法】
滋陰潤肺 : 陰液を滋養し、肺を潤します。
益胃生津 : 胃を補益し、津液を生みます。

【食材】apple-1085350_1920
パイナップル・バナナ・りんご・梨・柿・キウイフルーツ・びわ(缶詰でも可)・豆腐・白きくらげ・きくらげ・蜂蜜・乳製品

【中薬】
沙参・西洋参・百合・杏仁・川貝母・玉竹・女貞子・麦門冬・石斛

【方剤】
桑杏湯・杏蘇散・清肺湯

気虚気鬱タイプ

気虚肝気鬱結

ca19d5fb9ccb4310c34712804e4349c8_s【分析】臓腑機能の低下と気の巡りの滞り、虚弱・加齢などが原因となって、肺と脾の働きが弱くなり、気の生成と運行する働きが低下するため、気虚体質と気鬱体質の症状が同時に現れる。

【症状】
無気力、疲れやすい、食欲が少ない、お腹の脹り、むくみ、神経質・敏感、忘れっぽい、無表情、うつになりやすい、精神不安、息切れ、ため息、軟便か下痢、頻尿、尿漏れ

女性の場合 : 月経不順、月経前の乳房痛、月経痛

舌が淡白、舌苔がぶよっとしている、舌辺に歯痕、瘀点、舌苔薄白色、脈沈・細・弦TAKEBE160224290I9A0418_TP_V

【方剤】

  1. 四君子湯(人参・茯苓・白朮・炙甘草)
  2. 四逆散(柴胡・芍薬・炙枳実・炙甘草)
  3. 異功散(人参・茯苓・白朮・炙甘草・陳皮)

citrus-fruits-1405450_1920【食材】
うるち米・もち米・オートミール・長いも・じゃがいも・かぼちゃ・さつまいも・カリフラワー・キャベツ・いんげん豆・白豆・しいたけ・栗・桃・牛肉・豚足・豚の胃袋・豚マメ・鶏肉・鳩肉・ウズラ肉・ドジョウ・ウナギ・サバ・タチウオ・カツオ・マナガツオ・スズキ・ナマズ・イシモチ・イワシ・タラ・サメ・ローヤルゼリー・蜂蜜・水飴・そば・たまねぎ・らっきょう・なた豆・えんどう豆・蜜柑・オレンジ・ぶんたん・きんかん・ジャスミン・ハマナス・梅の花

【中薬】
吉林人参・党参・太子参・西洋参・紅景天・白朮・黄耆・山薬・甘草・大棗・橘皮・青皮・枳実・枳殻・仏手・香櫞・茘枝核・柿蔕・木香・大腹皮

気血両虚タイプ

気虚血虚

worried-girl-413690_1920【分析】
臓腑機能が低下すると血の生成が悪くなり、血の量と質が不足し、気虚体質と血虚体質が同時に現れる。

【症状】
性格は内向的で静か、痩せる、顔色が淡白・黄色、爪色が薄い、無気力、疲れやすい、声が小さい、息切れ、汗をかきやすい、めまい、立ちくらみ、忘れっぽい、目や皮膚の乾燥、肢体が痺れる、睡眠が浅い、夢をよくみる、動悸、食欲が少ない、温かいものを好む、お腹が脹る、筋肉がたるむ、むくみ、軟便・下痢・便秘しやすい、頻尿

女性の場合は月経が遅れることが多い、出血量が少ないか多い、出血色が薄い、月経痛、不妊症

舌が淡白色、舌苔がぶよっとしている、舌辺に歯痕がある、舌苔が白色、脈虚・緩・細・無力shutterstock_340210601-20160509193302

【立法】
補気養血

【食材】
うるち米・もち米・オートミール・長いも・じゃがいも・かぼちゃ・さつまいも・カリフラワー・キャベツ・いんげん豆・白豆・しいたけ・栗・桃・牛肉・豚足・豚の胃袋・豚マメ・鶏肉・鳩肉・ウズラ肉・ドジョウ・ウナギ・サバ・タチウオ・カツオ・マナガツオ・スズキ・ナマズ・イシモチ・イワシ・タラ・サメ・ローヤルゼリー・蜂蜜・水飴・にんじん・ほうれん草・落花生・ぶどう・ライチ・豚レバー・豚ハツ・イカ・タコ・赤貝

レバーソテーの赤ワイン煮2【中薬】
吉林人参・党参・太子参・西洋参・紅景天・白朮・黄耆・山薬・甘草・大棗・当帰・熟地黄・何首烏・白芍薬・阿膠