那珂川そばにある福岡教室

 2012年に入り、利助オフィスから本学院に株式会社ユーキャンの薬膳教育の依頼連絡が入りました(ユーキャンのおはなしはまた別のときに)。 この仕事で、利助オフィスとご縁を結びました。 その後、この会社は福岡県博多市中央区天神に引っ越し、使いやすくて綺麗な利助キッチンを作り出しました。

 「利助キッチンができました」との連絡を受けたちょうどその頃、私は、毎月授業のために地方からの上京が必要で、学費より交通費と宿泊費のほうが高い学生の負担を軽くするため、また、地元の卒業生の活躍場を作るために、福岡に本学院の教室を開設したいと思っていたところでした。
そういった経緯で、2015年の4月、福岡教室が那珂川そばにある毎日新聞ビル10階の利助キッチンにて開講しました。

 毎月授業前日の夕方に、飛行機に乗って福岡へ飛んでいきました。 2日間連続の授業はあっという間に1年が過ぎました。 東京校と同じ内容で授業が順調に進み、去る2月5日に1年間の講義が終了しました。

 卒業の実力テストに臨み、学生たちの発表を聞いて、皆さん学習がよくできていると感心しました。 食事会の時に、一人ひとりにこれからのやりたいことを聞きました。

「講師になりたい」「教室を開きたい」「薬膳店を出したい」「みなさんに薬膳の知識を伝えたい」「仕事に役立てたい」「薬膳の知識を取得して活かしたい」「人生の楽しさはこの薬膳にあり」。

  みなさんのお話の中に嬉しい気持ちが溢れていて、私を感動させました。 人を助ける、人の役に立つ、という仕事を行う上で、このような言葉は、自分にとって何よりの幸せのご褒美です。

 

 

follow us in feedly

女性のカラダ⑥―出産

116844

分娩
 成熟あるいは成熟に近い胎児とその付属物(胎盤・臍帯)が、母体の子宮内から産出される過程を、分娩といいます。

分娩の生理
 宋代の楊子建の『十産論』で、分娩に関して「正常な分娩とは、懐胎してから10か月、陰陽の気が充分に与えられ、突然と陣痛がおこり、胎児が下りて、破水し血が下る」ことを言う、「分娩時には胎児の位置が正しい位置をとるのを待つべきである。 頭が産門に至った時、力を込めていっきに送り出せば、胎児は正常に生まれる」と論じています。
 また、同じ宋代の陳自明の『校注婦人良方・産難門』でも、「分娩時に力を込めるのが早すぎてはいけない。 産室は安静な状態にすべきであって、冷えすぎていたり暑すぎたりしてはいけない」とあり、さらに難産の状態と助産の方法についても言及されています。

正常出産への影響因子
 産婦の精神状態も、分娩に影響を与えます。 早くも唐代の『備急千金要方・産難』で、「出産時、多くの人に見られることを嫌う。 ただ2~3人がそばにいるようにすべきである。 …(中略)…もし多くの人が見ていれば、難産になりやすい」「産婦は第1に、慌てたりしてはいけない。 事前に備えていなければ、憂愁をもたらすことになり、憂愁があると難産を引き起こす」と指摘しています。 産婦の精神状態が過度に緊張状態や畏怖状態にあると、子宮の収縮だけでなく、産婦の精力を消耗させ易く、順調な分娩を阻害する要因になります。

 産婦の素体(体質)も、分娩に対して影響があります。 もし痩せて虚弱体質であったり、気血不足の場合は、 早産を起こしやすく、産力も足りなくなります。 肥満産婦は滞産になりやすく、胎児の育ち過ぎや位置の異常、産後出血を引き起こすことがあります。 また脾胃虚弱な産婦は、出産する力が弱いため、出産の全過程が長引くことがあります。

 

follow us in feedly

咸亨酒店(魯迅故居)

 「魯迅故居」エリアにある咸亨酒店。

Exif_JPEG_PICTURE

 ここは、魯迅の小説「孔乙己(コンイーチー)」の舞台となった居酒屋で、科挙(中国で官僚になるためには、このテストに合格する必要がある)になかなか合格できない知識人、孔乙己が毎日酒を飲みに来たという設定になった場所です。

魯迅魯迅

 中国語で「酒店」は一般的にホテルや食堂を意味しますが、小説「孔乙己」の時代設定では、咸亨酒店は酒を売る「酒屋」であり、酒屋の片隅に立ち飲み式のコーナーがあって、そこに人々が酒飲みに来ているのでした。

Exif_JPEG_PICTURE

 この店で売っている紹興酒は「太雕酒」といいます。 醤油のように黒っぽくて、みんな丼サイズの杯に注いで飲んでいます。 本当に美味しかったです。

Exif_JPEG_PICTURE

 

follow us in feedly