当帰入り牛肉スープ

牛肉は脾胃を補って気血を養い、筋や骨を強化し、補腎します。当帰、にんじんは血を養い、山薬、椎茸は牛肉の補気作用を強化します。山楂子は消化と血の流れを改善するだけでなく、肉を柔らかく煮上げる効果もあります。

【 材料(2人分)】

牛すね肉(塊)  200g
当帰    3g
山楂子  2g
山薬    20g
蓮根    30g
にんじん        30g
干し椎茸        2枚
からし菜        1株
紹興酒  大さじ2
醤油    大さじ1
塩      適量

【 作り方 】

  1. 牛すね肉は3cmほどの角切りにする。鍋に お茶パックに入れた山楂子、当帰と牛すね肉、山薬、紹興酒、水1000mlを加えて、肉が柔らかくなるまで弱火で2時間ほど煮る(1時間ほど煮たらパックは取り除く)。
  2. 蓮根は縦4等分に切り2cm幅に切る。にんじんは厚さの1cmいちょう切り、干し椎茸は水で戻し、半分に切る。からし菜は2cm幅に切る。
  3. 1の肉が柔らかくなったら、からし菜以外の2の野菜と塩・醤油を加えて弱火で煮込み、野菜に火が通ったら 味を調えてからし菜を加えて煮る。

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市民講座の講演を行いました

去る10月5日、さわやかな秋の休日、日本中医学会第9回学術総会市民公開講座の講師の依頼を受け、東京江戸川区で「次世代を元気にする家庭の薬膳 ~家族の元気は家庭から 手軽に作れる季節の薬膳料理を学びましょう!」のテーマで講演を行いました。

この十数年来、薬膳は新しい食のスタイルとして注目されてきました。健康の維持、老化予防、病気の予防と治療および回復補助など様々な方面に中医学の理論に基づく薬膳学は斬新な学問として発展してきました。中医薬膳学の考え方は薬の替わりに食材を選択して組み合わせることにより効果を得るというものです。その考えに基づけば、薬膳処方(薬膳レシピ)は数えきれないほど作り出すことが出来るでしょう。

一方で少子高齢化社会では外食が増え、家庭内で食事をすることが減りつつあります。次世代を担う子供たちの健康を考えると日常食をめぐる問題とも重なります。

また競争の激しい社会を生き残るために仕事に精力を注いでいる社会人、特に若者たちの食生活が乱れていることも目立ちます。

人生にとって健康は一番大事なことですが、その健康に食は欠かせないものです。食材の性質・味・効能を知って、子供の成長に合う食材を選び、適切な調理方法を用い、薬膳料理を作ることは親の責任です。大人の場合は自分の体質に合わせて薬膳料理を作って食べ、健康的な身体、明るい性格、豊かなこころを持つ人間になることが何よりも楽しい毎日を過ごす秘訣だと思います。

広い会場には本草薬膳学院の卒業生や在校生も来て下さり、また初めてお目にかかる一般参加者の方々が真剣に聞いてくださっている姿が印象に残りました。

(食糧新聞に掲載されました)