第十四届世界中医薬大会に出席のためタイへ

世界中医薬学会連合会は毎年、各国で「世界中医薬大会」を開催しています。今年はタイで開くことになりました。

10月20日0時30分の飛行機でバンコクへ飛び、朝の5時半に着きました。アフリカのモーリシャス共和国から参加する李さんと空港で待ち合わせて、会場のあるホテルへと出発しました。まだ町は真っ暗で、1時間半ぐらいかけて会場のホテルにつきました。

10月21日は「世界中医薬大会」の開幕式です。世界中医薬学会連合会の桑濱生秘書長とタイ中医師総会の李金龍先生が司会を務めました。世界中医薬学会連合会の佘静主席、タイ中医師総会の林丹乾会長、中国駐タイ大使、タイ衛生部の代表、中国国家中医薬管理局の馬建中副局長らが出席し、祝辞を述べました。

また、呉以岒院士が「絡病研究与転化医学」、韓晶岩教授は「心気虚血瘀和補気活血的科学内涵」、叶峰医師は「癌症―風毒論治」、王立新教授は「推拿治療遺尿症」についてそれぞれ講演しました。2日間、各会場にはいろいろなテーマを囲んで論文の発表を行っていましたので、私は興味津々、あちこち回ってそれぞれの発表を聞きました。

大会と同時に世界中医薬学会連合会第4届会員代表大会も開かれました。世界中医薬学会連合会の佘静主席が第3届理事会の仕事をまとめて報告をし、任期が満了したため、第4届理事会が誕生し、中国国家中医薬管理局の馬建中副局長は第4届の主席に就任しました。引き続き第4届第1回理事会、常務理事会、監事会議を開き、「国際中医薬診療指南―糖尿病」「中医基本名詞術語中泰対照国際標準 研制情況」「中医薬健康旅游服務基本要求」「中医整脊医師専業技術職称分級標準」の4つの基準について討論し、満場一致で採択されました。

晩餐会の時に、タイの前副総理大臣兼衛生部長の 功.塔帕蘭詩先生が「私が在任中にタイの中医学の法律を作りました。この法律は世界で初めての中医学法です。タイは世界で唯一、西医・中医・タイ医を認め、共存している国です。」と誇らしげに話しました。タイの中医師のみなさんは幸せです!とても羨ましいです!

大会では北京中医薬大学同窓でフランスやアメリカ在住の昔からの友だちに会いました。また、新しい友だちもできました。

木須肉(ムースールー) (豚肉とキクラゲの卵炒め)

肺と大腸を潤して乾燥症状を緩和し、便秘を改善します。
陰虚体質にお勧め‼

【 材料(4人分)】
豚腿肉        80g
冬筍         1個(約60g)
キクラゲ(もどした物)40g
ほうれん草      40g
卵          4個
長葱         3cm
生姜         10g
酒          大さじ1
醤油         大さじ2
カキ油        小さじ1
砂糖         小さじ1
胡椒         少々
胡麻油        小さじ1
スープ        大さじ3
サラダ油       大さじ3と1/2
下味用
 酒         小さじ1
 塩         少々
 胡椒        少々
 卵         1/3個
 片栗粉       小さじ2
 サラダ油      小さじ1

【 作り方 】

  1. 豚腿肉は糸切りにし下味をつける。
  2. 冬筍は中を除き糸切りにしボイルしておく。
  3. キクラゲはぬるま湯でもどし掃除しておく。
  4. ほうれん草は5cm長さに、長葱と生姜は5mm角位に片切りにする。
  5. 鍋を良くあたためてから油大さじ3を入れ、良く割りほぐした卵を炒め別の皿に取り置く。
  6. 鍋に油(分量外)を入れ160℃の温度で1と2を入れ油通しをする。
  7. 鍋に大さじ1/2位の油を入れ、長葱、生姜を入れ、6とキクラゲを加え調味料を入れてから、5の卵とほうれん草を加えて炒める。

     

「遠野健康塾」感想文

岩手県の「遠野健康塾」(10月13日~15日の三日間)に参加させていただき、無事終了しました。その後、主催者である東北大学の関隆志教授から参加者の皆様の感想文をお送りいただきましたので、抜粋して掲載いたします。

★辰巳先生とチームの皆様の薬膳はとても美味しく、素晴らしい内容でした。3日間の食事が楽しみです。

★辰巳先生の薬膳講座は素晴らしい内容で、とてもありがたいと思いました。毎日の食事のとり方をきちんと考え、自分も家族も健康に生きていけるように、取り込んでいきたいと思います。今日の薬膳料理も本当に素晴らしい美味しいものでした。感謝申し上げます。

★辰巳先生、初めての薬膳の講義であったが、これまでの様々な疑問や曖昧だった点がかなり解消できた。先生の博識さにも驚いた。

★3日間の経験した薬膳料理はこれまで想像していた以上のものでした。体調に合わせた薬効のある食材と、その調理により美味しい味を頂きました。資料をもとして、気・血・津液の状況を見極めて、今後の食事内容に留意して参ります。

とても嬉しいです。私たちの努力を認めていただきました。薬膳料理も大変ご好評をいただきしました。
“チーム薬膳”の横須賀真奈美さん、大坪律子さん、花澤文乃さん、調理師専門学校の3名の可愛い学生の皆さん、どうもありがとうございました。本当にお疲れさまでした。