春かぜ―季節のかぜ・春編

暖かかったり、寒かったり、不安定ですね。 こういう時期が一番かぜを引きやすいですよね。
春のかぜを知って、予防しましょう☆

春かぜ

349065

______。o*★*o。_____

【証侯分析】

春は風が主な節気。 五行では木、五臓六腑では肝と関係があります。 邪気は風邪です。

  1. 上半身を傷めやすい。
    風は陽邪で軽くて舞い上がる性質があり、からだの上半身に症状が出やすいです。
    ⇒ 発熱・微汗・くしゃみ・鼻水・鼻づまり・のどのかゆみと痛み・微咳・目の充血・目やに・顔面浮腫・めまい・のぼせ・頭痛など
  2. 「百病の長」
    風邪はよく他の邪気と一緒にからだに侵入します。 風は四季にわたり一年中吹いているもの。 どの季節とも繋がっているので、春だけでなく、夏・秋・冬にも症状の異なるかぜが出現します。
  3. 「善行」と「数変」
    「善行」 = 症状が非固定性。
    たとえば、頭痛の場合、偏頭痛・前頭部疼痛(額部・こめかみ部)・後頭部疼痛など、部位がはっきりした痛みを訴えますが、めまいの場合は部位がはっきりしていません。 筋肉がよくつり、昨日は左足だったのに、今日は右足、というようなこともよくあります。

    また花粉症は、春咲きから初夏にかけてスギ花粉などの原因によって引き起こされるアレルギー性疾患ですが、くしゃみ・鼻づまり・分泌物(鼻水と涙)が多くみられると同時に、非固定性のかゆみを伴います。

    「数変」 = 病気の変化が早い。
    春は、インフルエンザ・かぜ・麻疹・脳炎・肝炎など、伝染病が最もはやりやすい季節であり、手当が遅れると症状がすぐに悪化して、命に影響を与えることも…‼

______。o*★*o。_____

【症状】

発熱・微汗・くしゃみ・鼻水・鼻づまり・のどのかゆみと痛み・微咳・目の充血・目やに・頭痛
舌苔薄黄・脈浮数

______。o*★*o。_____

【ケア】

辛温解表(春分前) : 辛くて温めるもので発汗させ、風寒邪気を取り除きます
辛涼解表(春分後) : 辛くて冷やすもので発汗させ、風熱邪気を取り除きます

______。o*★*o。_____

【おすすめ食材】

ねぎ、香菜、生姜、大葉、シナモン、食用菊

follow us in feedly

うつのための薬膳

うつに対しては、薬よりも日常生活に気をつけて精神状態を調えるように努力したり、食生活の調節をすることの方が効果的。 薬膳処方を作るときは、肝気の疏泄をはかることが最も重要です

 

14da3ec5f5242656a3d402cbfc7d858c_s

______。o*★*o。_____

鬱証全般

【共通の症状】
気分が落ち込む・反応が鈍い・言葉や動作が減る・疲れを感じる・怒りや不満がたまる・やる気が出ない・絶望感や孤独感が強い・思考能力の低下・緊張や不安が高まる・神経質になる・躁とうつが交互に現れる・頭痛・ため息・脇肋が脹れて痛む・睡眠障害・食欲がない・自殺傾向がある
舌色が白い・脈が弦

【分析】
ストレスなど七情失調が原因で、情緒を調節する肝の働きと、精神・意識を主る心の働きが不調となり躁鬱状態に陥ります。 主に気機の巡りと精神状態に影響を与えます。 肝鬱や、肝気の昇発が盛んになりすぎることにより痛みの症状が出ます。 心神不寧により思考能力の低下・睡眠障害などの症状が現れます。

【立法】
疏肝解鬱・養心安神

【食材】
疏肝理気 : そば・大根・かぶ・香菜・大葉・らっきょう・なた豆・えんどう豆・みかん・オレンジ・ジャスミン
行気化痰 : 里いも・からし菜・大根・かぶ・らっきょう・へちま・たけのこ・みかん・オレンジ・文旦
益気養血 : うるち米・黒米・山いも・じゃがいも・にんじん・ほうれん草・小松菜・干ししいたけ・ぶどう・ライチ・ピーナッツ・栗・鶏肉・牛肉・豚ハツ・いか
滋陰安神 : あわ・白菜・セロリ・せり・トマト・きゅうり・牛乳・鴨肉・豚肉・豚足・牡蠣・あわび・ほたて

______。o*★*o。_____

肝気鬱結タイプ

【症状】
共通の症状 + めまい・のぼせ・咳嗽・喘息・下腹部の脹痛・しゃっくり・げっぷ・生理不順・生理痛・生理前(生理中)の乳房の脹痛
舌苔が白くてじゅくじゅくしている・脈が弦

【分析】
ストレスや精神的な疲れにより肝気の巡りが停滞してしまう症状、または肝気の昇発しすぎによるめまい・のぼせなどがみられます。

【立法】
疏肝解鬱・行気止痛・順気降逆

【食材】
そば・えんどう豆・らっきょう・なた豆・大根・香菜・大葉・みかん・オレンジ・ジャスミン

______。o*★*o。_____

気鬱化火タイプ

【症状】
共通の症状 + めまい・耳鳴り・目が赤い・口が苦い・のどが渇く・不眠または悪夢・胸脇灼痛・吐血・鼻出血・尿が黄色い・便秘
舌が紅色・舌苔が黄色・脈が弦で速い

【分析】
肝気鬱結が長引くと、肝火に変化します。

【立法】
疏肝理気・清熱瀉火

【食材】
あわ・きゅうり・ゴーヤ・なす・トマト・白菜・セロリ・せり・すいか・さとうきび・梨・緑豆・茶・豆腐

______。o*★*o。_____

気滞痰鬱タイプ

【症状】
共通の症状 + のどの異物感・胸悶
舌の苔が白くてじゅくじゅくしている・脈が弦で滑る

【分析】
肝気鬱結により津液の代謝が悪くなり、痰湿が生まれ、気機の巡りをさらに悪化させます。 「梅核気」というのどの異物感症状があります。

【立法】
理気解鬱化痰

【食材】
春菊・大根・ごぼう・里いも・らっきょう・へちま・たけのこ・からし菜・みかん・オレンジ

______。o*★*o。_____

心神不安タイプ

【症状】
共通の症状 + 精神不安・心悸・泣いたり憂えたりする
舌苔が薄白・脈が弦で細い

【分析】
虚弱体質・慢性の病気・ストレスなどにより心気不足・心血虚の症状が起こり、神志を主る働きが低下します。

【立法】
養心安神

【食材】
小麦・ピーナッツ・にんじん・ほうれん草・小松菜・ぶどう・ライチ・豚ハツ・いか・牛乳・牡蠣・ほたて

______。o*★*o。_____

心脾両虚タイプ

【症状】
共通の症状 + 心悸・夢をよくみる・めまい・物忘れ・顔色が淡白または萎黄・四肢の疲れ・下痢・汗
舌色が淡く舌苔が白い・脈が細くて弱い

【分析】
脾気虚・心血虚により気血両虚の症状が起こります。

【立法】
健脾養心・益気補血

【食材】
うるち米・にんじん・長いも・じゃがいも・ぶどう・ライチ・ピーナッツ・栗・干ししいたけ・豚ハツ・鶏肉・牛肉・いか・たこ

______。o*★*o。_____

陰虚火旺タイプ

【症状】
共通の症状 + めまい・心悸・夢をよくみる・腰痛・足腰がだるい・生理不順
舌が紅色で津液が少ない・脈が細くて速い

【分析】
虚弱体質や慢性の病気により、うつ状態が長引くと、腎陰不足・心火旺盛の症状が起こります。

【立法】
滋陰盛熱・鎮心安神

【食材】
あわ・梨・きゅうり・トマト・白菜・セロリ・せり・緑茶・黒ごま・豆腐・卵・牛乳・鴨肉・豚足・すっぽん・いか・牡蠣・マテ貝・ムール貝・ほたて

 

follow us in feedly

うつのケア方法

うつのケア方法もシーズンによって異なります。 シーズンごとのケア方法を覚えておきましょう。

______。o*★*o。_____

058512602ee1f2bae9e8244989811650_s

 五行学説では春は木に属し、また臓腑では肝に相応します。 「怒り」は肝の感情の表現で、春は怒りやすい季節。
 春のケアは、心を広く持って愉快な気分を保ち、欲求や希望をのびのびと成長させること♬ この成長に役立つものを抑えたり奪ったりしてはいけません。 できるだけ怒ることは避けましょう。

______。o*★*o。_____

b837d8da4027c3f7c19e13a3b4764cfd_s

 五行学説では夏は火に属し、また臓腑では心に相応します。 「喜び」は心の感情の表現。
 夏のケアは、感情を安定させて度量を大きく持ち、快く元気で明るい外交的な性格を育てましょう。 焦ったり怒ったりしてはいけません。

______。o*★*o。_____

02429f65fdef924dd9c7fb5507e0690b_s

 五行学説では秋は金に属し、また臓腑では肺に相応します。 肺は潤いを好み、肺が潤うと肺気の上げ下ろしが順調になります。 悲しみや憂いという感情は肺と関係の深い表現。 秋は寂しくなりやすいのです。
 秋のケアとしては、悲しみや憂いといった、マイナスの情緒を克服して、楽観的な情緒を育てましょう。

______。o*★*o。_____

117d1c3b2466c8cfe4d4bba1624c67bf_s

 五行学説では冬は水に属し、また臓腑では腎に相応します。 恐れや驚きは腎の感情の表現。 寂しくなりやすく、うつにもなりやすいのです。
 自然界は冬になると万物の陽気を潜伏させます。 また寒いので陰気が旺盛になります。 冬のケアとしては、からだも陽気を収斂するため、陽気を補養して翌年の春の生発を有利にするように、精神の安静を求めましょう。 いつも明るい楽しい気持ちで過しましょう。

 

follow us in feedly