夏は立夏から始まって小満、芒種、夏至、小暑、大暑、立秋までの3ヶ月間を指します。
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季節の特徴
日差しが強くなり、気温が上昇し、陽気が最も盛んな陽熱の季節です。 暑さで寝苦しいため、少しは夜更かしをしてもよいですが、朝は早く起き、出来れば昼寝をお勧めします。 また、気温の高い時間帯を避けて身体を動かし、適度に発汗するように心掛けます。 精神的にも気分を発散することが大切です。
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夏と身体の関係
夏には心の働きが活発に敏感になります。 五臓の中で陽気の多いところは心です。
- 熱がこもり、心に負担がかかる
熱が心にこもると顔や舌が赤い、のどが渇く、動悸、大量の汗をかく、尿の量が少なくなり色が濃くなるなどの症状が現れます。
- 陰液と気も消耗される
夏は汗をたくさんかきます。 汗で体内の必要な水分である陰液が失われるとのどが渇く、イライラする、睡眠障害などの症状が現れます。 また、気も一緒に消耗するため、息切れ、脱力などの夏バテの症状も現れます。
- 蒸し暑い時には、脾を傷つけやすい
日本の夏は高温多湿です。 脾は湿を嫌い、乾燥を好む特徴があります。 身体に湿がたまると運化(消化吸収を促進させる作用)の働きが悪くなり、水液の代謝も低下します。 すると食欲不振、疲れやすい、やる気が出ない、四肢がだるい、下痢などの症状が現れます。
- 苦味の摂り方に気をつける
苦味は心に入りやすい味です。 苦味には清熱の働きがあり、心の熱を取るので、少量を用いると心を助けます。 しかし、虚弱な人には使用量を加減します。 また、鹹味は心気を補養します。 酸味は引き締める働きがあるので、汗をかきすぎる場合にはお勧めです。
五行
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五色
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五気
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五臓
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五腑
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五味
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五体
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五官
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五志
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五液
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火
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赤
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暑・火
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心
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小腸
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苦
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脈
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舌
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喜・驚
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汗
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夏の注意事項
風通しを良くして、楽しいことを心がけ、暑い時期には激しい運動は控えましょう。 また、食材の腐敗に気をつけましょう。
老人や虚弱な方は、冷房は冷やし過ぎないように、冷風が直接身体に当たらないように気をつけましょう。また冷たい飲食物を摂りすぎないように注意しましょう。
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夏にお勧めの食材
1.熱を取り除く
夏の暑さには、冷たい飲食物を摂るよりは、涼性・寒性(寒涼性)の食材と熱を取り除く働きがある清熱類をお勧めします。 温性・熱性(温熱性)の食材は控えましょう。
【食材】
緑豆・苦瓜・西瓜・メロン・バナナ・マンゴー・キウイフルーツ・りんご・胡瓜・白菜・トマト・セロリ・せり・じゅんさい・あわ・きび・小麦・大麦・豆腐・湯葉・こんにゃく・茄子・蓮の葉・蟹・しじみ・くちなし など
2.体内の水分を補い、気を補う
夏の終わり頃には、夏バテの症状がよく現れます。 予防には、汗などで失われた陰液を補う食材をお勧めします。 また、気を補う食材も加えます。 熱性の食材は控えましょう。
【食材】
いちご・小松菜・アスパラガス・白きくらげ・松の実・胡麻・くこの実・百合根・牛乳・チーズ・烏骨鶏・玉子・豚肉・馬肉・すっぽん・あわび・牡蠣・ホタテ・うるち米・もち米・いんげん・きのこ類・栗・じゃがいも・さつまいも・山いも・キャベツ・ブロッコリー・鰹・石持・まながつお・鯖・どじょう・牛肉・豚骨・豚まめ・蜂蜜 など
3.消化を助け、脾の働きを促進する
暑いと冷たいものを摂りたくなります。 しかし、消化に関わる「脾」は温かいものを好みます。 また冷たいものは湿をためやすく、脾の消化吸収作用が低下するため、もともと脾が弱い人は、脾を養う食材を摂りましょう。 尚、湿度が高い時も脾を傷つけるため、蒸し暑い時期は湿を取り除く食材も加えましょう。
【食材】
じゃがいも・キャベツ・牛肉・鰹・石持・まながつお・鯖・どじょう・大豆・小豆・そら豆・とうもろこし・金針菜・冬瓜・白瓜・サニーレタス・はと麦・しじみ・蛤・とんぶり・大根・かぶ・オクラ・麦芽・穀芽・おこげなど
4. 夏のカゼ
寒気はなくて熱っぽく、顔が赤い、のどが渇く場合には涼性と寒性の食材を摂ることをお勧めします。 熱性の食材は控えましょう。
【食材】
ミント・菊花・桑の葉・緑豆・すいか・きゅうり・トマト・セロリ・茄子など