陰液が不足したことによって現れる慢性的な便秘の体質
【症状】
長期の便秘、腹脹、暑がり、のぼせ、冷たいものを好む、唾が少ない、のどが渇く、皮膚の乾燥・にきび、手足の裏が熱い、舌が紅色、舌の乾燥・津液が少ない、舌苔が少ない、脈弦・細い・速い
【分析】
大腸は、体中にある大河のように廃物を運んで排泄させ、体の健康を守っている。 陰虚体質・タバコや飲酒の嗜好・塩辛いものを好む・刺激性の強い飲食・慢性病・老化などが原因となって、大腸の陰液が消耗され、大腸が乾燥し、河が枯れて廃物を運ぶことができなくなって、慢性的な便秘の体質が現れる。
【立法】
滋陰清熱潤腸
【食材】
滋陰類 ： 小松菜・アスパラガス・白きくらげ・松の実・ひまわりの種・黒ごま・白ごま・鶏卵・鴨の卵・ウズラの卵・烏骨鶏・家鴨肉・豚肉・猪肉・馬肉・ロバ肉・兎肉・牛乳・チーズ・亀肉・スッポン・アワビ・カキ・マテ貝・ムール貝・ホタテ貝・いちご
肺経の清熱類 ： きび・セロリ・白菜・山東菜・スベリヒユ・きゅうり・ズッキーニ・豆腐・湯葉・こんにゃく・ヒシ・茶葉・バナナ・さとうきび・マンゴー・メロン
【中薬】
滋陰類 ： 麦門冬・沙参・石斛・玉竹・黄精・女貞子・桑椹・百合・枸杞子・亀板・鼈甲
肺経の清熱 ： 芦根・竹葉・山梔子・天花粉・地骨皮
肝陰虚体質と密接に関係する季節は春です。 もともと春は、肝が疏泄し、肝に貯蔵されている血が血流を調節して提供されるため、血が消耗され、血虚・陰虚を招きます。 肝陰虚体質の場合、さらに苦しくなるため、春には肝陰を補う必要があります。 また、肝は熱を生じやすいため、清熱する必要もあります。