皮毛(ひもう):
皮膚・体毛と毛孔のこと。
肺の機能の良し悪しが現れる場所。

百病之長(ひゃくびょうのちょう):
多くの疾病を引き起こすこと。
風邪の特徴の1つ。
風は1年中吹いているため風邪は通年して多くの疾病の発生と関わる。

標(ひょう):

  1. 正気に対して邪気は標。
  2. 病因に対して症状は標。
  3. 体内に対して体表に現れている症状。
  4. 新病。
  5. 標本の標。
    標本は経絡学説における経絡の部位の上下を指す表現で、標は上部にあたる頭面部・体幹を指す。

病因(びょういん):
邪(じゃ)・邪気(じゃき)・治病素因(ちびょうそいん)ともいう。
すべての発病の原因で、自然界の風・寒・暑・湿・燥・火の六淫邪気、疫癘邪気(えきれいじゃき)などの外因、怒・喜・憂・思・悲・恐・驚の七情の内因、飲食不適・労逸失当(ろういつしっとう)・外傷・痰飲・瘀血などの不内外因がある。

表寒裏熱(ひょうかんりねつ):
表は体表の皮膚・筋肉・経絡を指す。
裏は臓腑・血脈・骨を指す。
体表に寒気があり臓腑に熱が存在している病的な状態。

病機(びょうき):
疾病に至るメカニズム。

表邪入裏(ひょうじゃにゅうり):
<表邪、裏に入る。>
由表入裏(ゆうひょうにゅうり)ともいう。
表証が改善されず症状が進行し、邪気が体内である裏まで侵襲する。

表証(ひょうしょう):
証名。
表は体表の皮膚・筋肉・経絡を指す。
風・寒・暑・湿・燥・火の邪気が体表を侵襲し、悪寒・悪風、無汗か有汗、発熱・頭痛、脈浮などの症状が現れる。
外感病の初期段階。

病症(びょうしょう):
疾病の症状と現れた症侯(顔色・舌質・舌苔・脈など)。
病名と症状の区別がつけにくい場合が多いので病症ということが多い。

病証(びょうしょう):
病因や症状・症侯を分析し、疾病の性質とメカニズムにもとづいて得られた診断名。
疾病名・証名を含む。