九層之台起於累土、千里之行始於足下~日本での中医薬教育の心得~③

 国際的にも本校は創設以来中国と友好関係を築いており、毎年の薬膳の旅では現地の大学と交流し、中国の中医学や食文化と触れ合っています。 これまでにシルクロードの陝西・新疆・甘粛、南方の桂林・昆明・麗江・西双版納・広州、四川省・南京・北京・河南、韓国などを訪問し、上海中医薬大学・陝西中医学院・新疆医科大学中医学院附属医院・雲南中医学院・南京中医薬大学・成都中医薬大学・北京中医薬大学・河南中医学院と交流してきました。 2005年・2009年・2010年には韓国霊山大学・北京中医薬大学・河南中医薬大学などと提携校の契約を交わしました。第5回国際養生料理コンテスト

 2006年には、東京で「薬膳と食生活国際学術シンポジウム」を開催し、日本・中国・韓国・台湾の代表250人が参加しました。

 振り返ってみると、14年間、私たちは薬膳の教育、薬膳の宣伝・普及など多くの活動を行ってきました。 いろいろな困難をのり越えて学校も発展してまいりました。

 創立以来14年間、本草薬膳学院は先生たちのご支援と、卒業生ならびに学生の皆様のご協力によって基盤を作ることができました。 ここに皆様に心から感謝します。

 老子が曰く「九層之台起於累土、千里之行始於足下(千里の行も足下より始まる)」。 昔、中国では9が最高の数字でした。 9階建ての城も、もとは少しの土を積んだところから始まる、千里の道を行くのも足もとの一歩から始まると教わっています。 唐の時代の名医孫思邈氏曰く“上医医未病、中医医欲病、下医医已病”、医者は上医・中医・下医という3つのレベルがあります。 下手な医者は病人を治療する、中レベルの医者は病気にかかる段階を治療する、上手な医者は予防のために、未病に着手するということを示しています。 中医薬膳学は上医レベルを目指すことが、私たちの使命になります。 次にくる未来に向け、より深く中医薬膳学の真髄を究め、より弁証論治・弁証施膳の中医薬膳学の応用を求め、日本一の薬膳教育学校を目指して、同じ道を辿る仲間と共に努力して参りたいと思います。