扁鵲(へんじゃく)さんの妹!?

2月に入り、各教室の通学生は卒業実力テストを迎えました。私も一年の中で最も忙しい時期に入り、新規開校予定の広島教室の説明会や各教室の試験のため、飛行機や新幹線に乗って、広島、福岡、大阪、名古屋を回りました。また徳山(山口県)の病院へも今後の薬膳普及のために行ってきました。

入学してから一年間、中医薬膳学の学習をどこまで学生たちが理解し、覚え、応用できるようになっているでしょう?各教室の卒業間近の学生たちはいくつかのチームに分かれて事前に集まり、テストの症例について討論を重ね、各症状を弁証し、意見をまとめて証を決め、立法、材料を選んで薬膳のレシピを作りました。テストは学生数名ごとのチームに分かれ、発表形式で行います。病因・病機・症状分析・立法・処方と自信満々に説明する学生さんの顔を見て、すごく嬉しかったです。本草薬膳学院に入学したばかりの頃、厚い教科書、読めない漢字、奥深い理論、次から次へとある宿題提出に多くの学生が学習は最後まで続けられるかと自信なさそうにしていました。それが一年経ち、こんなに立派に発表できたことをとても喜んでいます。

学生の皆さん、本当によく頑張りました。先生方はよく教えました。皆に感謝します。

教室は各地にありますが、試験問題は同じです。全部で14のチームができ、弁証施膳によって、いろいろな食薬を使って、たくさんの薬膳処方が作られましたが、一つも重複していなかったことに感心しました。理に叶う作品はすべて見た目が綺麗で美味しかったです。

また今年は学生たちのチーム名も面白かったです。「扁鵲さんの妹」チームは、古代の起死回生の名医である扁鵲さんを目指して中医薬膳学を勉強し、人を助けるという気持ちを表現しています。「トゥーランドット」チームはアラビアの『千夜一夜』という王女と王子の愛の物語に由来し、中国では『千夜零一夜』または『天方夜譚』という書名です。こちらは薬膳を通じて家族と社会に愛を広めることを望んでいる学生たちの気持ちが充分に感じられました。また別のチームは「潜龍」とつけました。『易経』に出てくる龍の名前で、薬膳の現状はまだ出世していない水の中に潜み隠れている龍のようだけれども、いつか天に昇り世の中に認められ盛んになることを望んでいる気持ちを表したものでした。学生の中には本当に文学の達人がいます!中医薬膳学に対する情熱に驚きました!

また、中医学理論に叶う「気血津液」「精神安定」、薬膳の道を歩んでいく「本気で薬膳」「薬膳は続くよどこまでも」、今年のオリンピックに合わせた「七輪の口福」、学生のお仕事に合わせる「サルシッチャ」「釈迦力」など面白いチーム名もありました。薬膳を通じて志を同じくする友だちができたと深い印象が残りました。