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中医学的肥満
中医学からみると、肥満のひとは「湿盛証」「胆多証」「気虚証」に属することが多いです。 「痰」「湿」は病理的な産物で、病気の素因にもなります。
◆ 遺伝 ◆
遺伝的に肥満の体質、陽盛の体質 ⇒ 胃熱が旺盛に ⇒ 食欲があり、よく食べる ⇒ 痰湿がたまる ⇒ 肥満
◆ 飲食不節 ◆
暴飲暴食・食べすぎ・甘いものの過食 ⇒ 水穀精微がたまる ⇒ 肥満
脾胃を傷める ⇒ 水穀精微と水湿の代謝がダウン ⇒ 痰湿がたまる ⇒ 肥満
◆ 運動不足 ◆
運動不足 ⇒ 気血の運行が低下 ⇒ 水穀精微と水湿の代謝がダウン ⇒ 膏脂・痰湿が皮膚・筋肉・臓腑内・経絡に蓄積 ⇒ 肥満
◆ 加齢 ◆
肥満は年齢との関係が深いです。 40歳を超えてから体重が増え続けるのは、加齢による気虚が原因。 特に脾腎気虚と密接です。
脾は水穀精微と水湿を運化します。
腎が全身の水を主り、津液の気化と分散・尿の生成・排泄をします。
脾腎気虚 ⇒ 全身の水の運化がダウン ⇒ 水湿がたまる ⇒ 痰濁 ⇒ 肥満
脾気虚の場合は、水穀は完全に水穀精微に変わることが出来なくなる ⇒ 「痰」「湿」が生じる ⇒ 蓄積 ⇒ 肥満
腎気虚の場合は、水の代謝が悪くなる ⇒ 脾腎両虚 ⇒ 水太り
肥満は上述のように主に脾と腎と関係が深いですが、肝・肺・心とも関わっています。
肝は疏泄を主り、肝気の上昇発散によって、気機の巡り・津液の代謝が調節されます。
肺気の働きによって、気機の全身の巡りが順調になり、津液代謝もスムーズに。
心気の働きによって血は順調に流れ、津液の代謝が調節されます。
このように五臓がバランスよく働くと、気の巡り・津液の代謝・水はけが順調になり水湿はたまりません。 また水穀精微も順調にからだ全体に送られます。
肝気鬱結や肺失宣粛によって、気の巡りが悪くなると、水の代謝も異常を起こしてしまい、「痰」「湿」が生じる原因となります。
臓腑陽気の虧損によってその働きが低下すると、水穀・気・血・津液の代謝障害が生じ、余分なものがからだに蓄積 ⇒ 肥満になります。