薬膳の普及と実践に

 昨年、東北大学の先生のご紹介で、日本食農連結機構東北支部から依頼を受け、仙台で3回薬膳の講義を行いました。 打ち合わせの段階で、この講座が修了する時に参加者が薬膳粥を作れるようにしてほしいという要望にびっくりしました。 3回の学習で薬膳のメニューができるなんて、「天方夜譚」だと思いました。

 参加者は宮城県、新潟県、山形県からで、ほとんどの方々が米、大豆、味噌、漬物、畜牧などの生産者です。 東京からご参加の方は食品メーカの方でした。 少しでも皆様のお仕事に役立つ講義を行いたいので、担当者と相談しながら毎回の内容を考えて修正し、講義は順調に行われました。

 1回目から粥の制作に関わり、五季の薬膳粥にテーマを絞り、季節の特徴、臓腑との関係、使える食材、食材の配合など、講義後にクループを分けて、学習した知識と皆様の経験・知恵を合わせてメニューを相談し、決めました。

 最後の日は、皆様は午前中から薬膳粥の制作に入りました。

 

 3回に渡って予定通りに講義を行い、薬膳粥を上手に作りました。 見た目が綺麗で、味も美味しかったので、皆様、大満足なさっていました。 私もこの機会によって生産者の方々の優しい心持、新しい知識への欲望を深く感じて、勉強になりました。