多汗②

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薬膳処方

 

作用 食材 中薬
補気養血 米・山いも・じゃがいも・かぼちゃ・キャベツ・
いんげん・にんじん・ほうれん草・小松菜・
ぶどう・栗・はちみつ・鶏肉・牛肉・いか・たこ
吉林人参・党参・黄耆・白朮・大棗・
炙甘草・地黄・当帰・白芍・阿膠・何首烏
滋陰潜陽 小松菜・ほうれん草・アスパラガス・チシャ・
白きくらげ・白ごま・牛乳・卵・うこっけい・鴨肉・
豚肉・あわび・ほたて・牡蠣
生地黄・熟地黄・枸杞子・石斛・黄精・
女貞子・桑椹・麦門冬・百合・真珠粉・
牡丹皮・石決明
清熱瀉火 あわ・小麦・大麦・黒くわい・たけのこ・へちま・
じゅんさい・マコモ・ゴーヤ・きゅうり・トマト・
緑茶・わかめ・海苔・昆布・くらげ・あさり・しじみ

竹葉・淡竹葉・菊花・薄荷・山梔子・
金銀花・連翹・竜胆草・決明子・
生地黄・牡丹皮・車前子

健脾化痰 米・はと麦・とうもろこし・里いも・いんげん・
からし菜・豆乳
白朮・炙甘草・桔梗・貝母・莱菔子・
白芥子
収斂止汗 レモン・ざくろ・梅 浮小麦・山茱茰・五味子・蓮子・
石榴皮・芡実・烏梅・烏賊骨

 

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多汗①

汗でお悩みの方も多いと思います。

多汗
陰陽失調によって皮膚毛穴の開合機能が失調して起こる、発汗の異常

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 原因とは関係なく、昼間の発汗を「自汗」、眠っているうちに発汗し、目が醒めると止まるものを「盗汗」といいます。

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古典にみる汗

 『丹渓心法』自汗篇には「自汗は気虚・血虚・湿・痰に属する」とあり、同書の盗汗には「盗汗は血虚・陰虚に属する」と述べられていて、汗に関しての基本的な認識を示しています。

 『景岳全書』汗証篇には「自汗・盗汗にはそれぞれ陰証・陽証の両種類がある。 自汗なら必ず陽証とはいえない、盗汗なら必ず陰証ともいえない」と書かれていて、汗証については、弁証が重要であることを強調しています。

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原因

 自汗・盗汗の原因は外感*による発汗とは違い、内傷*が中心です。

  • 肺気不足 : 虚弱体質・病気の回復期あるいは慢性の咳で肺気虚弱 ⇒ 肺の皮膚と毛孔を主る働きがダウン ⇒ からだの表面が固められない ⇒ 汗

  • 邪熱内蒸 : 感情の鬱結 ⇒ 肝気が疏泄出来ない ⇒ 熱が発生
    塩辛いもの・脂っこいものの食べすぎ ⇒ 肝火・胃熱が旺盛に ⇒ 痰熱が発生 ⇒ 汗(熱を発散するため)

  • 営衛不和 : 虚弱体質や、不眠症 ⇒ 陰陽がアンバランス ⇒ 衛気のからだを守る働きがダウン ⇒ 汗

  • 陰虚火旺 : 過労・熱病の回復期・陰虚体質 ⇒ 体内の陰液不足 ⇒ 虚火 ⇒ 汗(内熱を発散するため)

  • 血虚気虧 : 喀血・嘔血・血便・生理の出血・けがなど ⇒ 気虚 ⇒ 発汗異常

 自汗が長くなると陰液を消耗 ⇒ 盗汗
 盗汗が長くなると陽気を消耗 ⇒ 自汗

 肺気不足・営衛不和・陰虚火旺・血虚気虧の汗は虚証が多く、邪熱内蒸の汗は実証です。

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汗の生成

汗の生成

 

 汗の生成には精・津液・血液・気が関わっていますが、五臓にも密接なつながりがあります。

 津液と血は腎に貯蔵されている精の化生と、脾の運化作用によって飲食物から作られた水穀精微からできます。 肺の宣発の働きにより津液と血が皮膚を通して汗として排泄され、体温を調節。 この過程において、肝の疏泄発散の働きも、正常な発汗に重要な役割を果たしています。