薬茶について

%e2%98%85img_2539 薬茶は、「薬」と「茶」の2つの材料によって作られた飲み物です。

 薬の元来の意味は『説文解字』の中で“治病の草”といわれたもの。 多くの薬草の中には、香りがよく、甘い味・薄い味を持つ花・葉・果実・茎・根茎があり、加工してから飲み物としても使えます。

 茶は『爾雅 釈木』の中で“苦荼”と書き、茶の木の若葉や茎を加工してから作られる飲み物です。

 昔から中国では、朝、起きてからまずやらねばならないことがありました。 それは「柴米油塩醤酢茶」という日常生活に欠かせない7つのものを確認すること。 ここから、茶には生活の中に重要な役割があることが分かります。

 また、茶としては、箸・匙などを使わず、そのまま飲めるものも「茶」として認めているので、茶と牛乳を合わせて作った「ミルク茶」、小麦粉を加工した「麺茶」、果物とジュースを合わせた「果茶」などの飲み物もあり、薬茶の効果を追求しています。

 唐の時代に「茶聖」といわれる陸羽(りくう)(733~804年)が現れ、茶に関する本である『茶経(ちゃきょう)』を執筆しました。 本の中で当時の飲茶のことに触れています。 その時代は茶を煮てから飲み、葱、生姜、棗、橘皮、山茱萸、薄荷などを一緒に煮ていたと陸氏に指摘されましたが、今考えてみると薬茶のような組み合わせといえます。

 薬茶は湯液の煎じ薬より飲みやすく、茶より効能を求めるので、健康・長寿を追求する今の時代に適切な飲み物です。 薬茶には「薬」と「茶」の組み合わせるものがあり、煎じる薬のみのものもあります。