茶について

 茶の分類方法はたくさんありますが、最も広く認められている分類は、六大茶類です。

 

六大茶類

分類

代表的な茶

お茶の色

性質

効能

緑茶

龍井茶

緑色

清熱解毒

白茶

白毫銀針

茶葉は銀色のうぶ毛のようなものが多い。
お茶の色は薄い

清熱解暑

黄茶

君山銀針

黄色

清熱

青茶

烏龍茶

茶葉は青緑色か、周りが紅色で中心が緑色。
お茶の色は金黄色か橙黄色

半発酵で平性なので、
どのような目的にも使える

紅茶

祁門茶

茶葉は褐紅色。
お茶の色は金黄色か紅黄色

身体を温める

黒茶

普洱茶
(プーアール茶)

茶葉は真っ黒か深褐緑色。
お茶の色は褐黄色か褐紅色

身体を温める

 

%e2%98%85img_2539 茶は旧石器時代、生の茶葉を食べることから始まり、新石器時代に陶器が発明されたことにより茶葉を煮て食べるようになりました。 現在でも中国の雲南省の山奥に住む少数民族の間には、新鮮な茶葉・唐辛子の粉末・果物汁・にんにく・塩・湧き水と混ぜて食べる習慣が残っています。

 唐代になると茶を煎じて飲む茶文化が生まれ、宋代には茶の製造技術が進歩して茶餅・花茶が現れました。 明・清代になると、発酵のさせ方や製造方法の違いによって、緑茶・白茶・黄茶・青茶・紅茶・黒茶が作られ、6大茶系を形成しました。

数千年の飲食経験は薬膳の基

 先日、日本国際薬膳師会の12周年記念特別講演会に、早稲田大学教授・農学博士の矢沢一良先生をお招きし、「食物の機能性と可能性」についての講演を行いました。

 薬膳学は中医学の理論を基にした医学と栄養学、食生活をつなげる複合領域の学問です。 現代科学が及ばない部分もある学問だと私はいつも思っています。 そのため“理論根拠”を求められた時、常に“難しい”と困っています。

 矢沢先生は大量の資料から、飲食と人類の進化、健康との関係を解説しました。 特に数千年の飲食経験によって伝承してきた中医学、薬膳学はこれから健康と欠かせない学問になり、明るい未来があることを強調しました。

 確かに、飲食観は「生存するために食す」から「健康のために取る」ことに変わりつつ、食生活は病気になるかならないかの重要なキーポイントとなっています。 中医学から生まれた薬膳学は健康的に、合理的な飲食観として普及され発展してきました。 これからの食のあり方として、引き続き研究しながら教え、頑張ってまいりたいと思っています。

普洱茶

3b9d0d56c69c88d58db8f3ced69e475f【材料】
普洱茶 3g
湯 400ml

【作り方】

  1. 100mlの湯を急須に入れて、温めてから捨てる。
  2. 茶葉を1に入れて、湯を注ぎ、3~5分間を蒸らす。

【解説】
雲南産の普洱茶(プーアール茶)は最も有名な黒茶です。 茶葉を蒸してから揉んだものを積み重ね、微生物をつけて発酵させた後発酵のため、茶葉は真っ黒か深褐緑色で、お茶の色は褐黄色か褐紅色となります。