新年のごあいさつ

“一唱雄鶏天下白”

 年の瀬を迎え、町を行きかう人々の足取りにもあわただしさが感じられるようになってまいりました。 2016年は終わりました。

 一年間、学校の仕事は、講師の先生方、職員の皆様の努力によって順調に行われました。 この一年の新入生は今まで一番多く、定員となりました。 福岡教室と大阪教室も予定通り開講しました。 各研究科がより専門的に、より深く学習するために授業内容を考案し、スタートしました。 また、再び中国語講座を開講しました。

 夏に北京で「国際薬膳師」の授与式、中国薬膳研究会と薬膳の学術交流も行いました。 同時に北京中医薬大学を訪問し、博物館を見学し、薬膳の歴史の講義も実行しました。 秋にニュージランドで開催された世界中医薬学会聯合会の中医薬大会に出席し、日本の薬膳教育の事情を紹介しました。 11月末に開催された北京薬膳コンテストに卒業生が出場し、「全能特金賞」という良い成績を獲得しました。

 個人的に『薬膳体質学』(東洋学術出版社)を2月に出版しました。 『薬膳茶(仮名)』(緑書房)が先生方のご協力によって撮影終了、来年春に出版予定です。

 薬膳の研究と普及について、早稲田大学の研究室との「薬膳と体温」に関する共同研究も始まりました。 順天堂大学・淑徳大学での薬膳講義も例年通り行いました。 また依頼されたいくつかの薬膳講座もありました。 今年は忙しくて充実した一年間になりました。

 2017年は酉年になります。 中国のことわざは“一唱雄鶏天下白”(立派な鶏が鳴き声を出すと新しい一日が始まります)、新しい年はきっと良い年になります。 いろいろな新しい計画も立てています。

 迎える新年に講師の先生方にも職員の皆さまにも、学生の皆さまもさらなるご活躍をお祈りし、今までのように学校をご支援ご協力するようにお願いします。

 最後に幸多い新年を迎えられますよう、こころからお祈り申し上げます。

本草薬膳学院
辰巳 洋
2016.12.31

焼き餃子

焼餃子%e2%98%85dscf9077

【材料(約20個分)】
生地
薄力粉 150g
強力粉 50g
塩 ひとつまみ
熱湯 130cc

あん
豚ひき肉 100g
キャベツ(粗みじん切り) 250g
長ねぎ(みじん切り) 8g
しょうが(みじん切り) 4g
にんにく(みじん切り) 2g
ニラ(みじん切り) 50g

調味料
塩 小さじ1/2(2g)
砂糖 小さじ1/2(2g)
日本酒 小さじ2/3(3cc)
しょう油 小さじ1(6cc)
こしょう 少々
化学調味料 少々
ごま油 小さじ2/3(3cc)
ねぎ油 小さじ2/3(3cc)

糊(のり)……焼く時に入れる水
薄力粉 10g
水 300g

【作り方】

生地

  1. 薄力粉、強力粉をボウルにふるい合わせ、塩を加えます。
  2. 熱湯を一気に加え、麺棒やヘラでよく混ぜ合わせ、全体に汁気がなくなったら麺台にとり出し、つやが出るまで手でしっかり練ります。
  3. ぬれふきん又はラップに包み、約30分間ねかせます。

あん

  1. 粗みじん切りにしたキャベツをボウルに入れ、塩ひとつまみを加え、手でもんで水気を出します。
  2. ザルに上げ、ふきんで絞って水気をとります。
    (ミキサーを使用する場合は、粗みじん切りしたキャベツが浸るくらいの水を入れます。)
  3. 豚ひき肉に分量の塩を加え、ねばりがでるまでよく混ぜます。
  4. さらに砂糖、日本酒、しょう油、化学調味料、こしょうを加え、よく混ぜます。
  5. 絞ったキャベツ、ニラを加え混ぜ合わせ、ごま油、ねぎ油を加え、しっとりしたあんを作り、冷蔵庫に30分入れ冷やします。

包み

  1. 生地を軽く練り、直径1.5cmの棒状にして、20等分にします。
  2. 打ち粉をして、切り口を上にして手の平で押しつぶします。
  3. 生地を時計と逆まわりに回しながら麺棉で、周りが薄く中央が厚い直径約8 cmの円形にのばします。 麺棒は向こう側に転がす時に力を入れ、全体の2/3の所で止め、手前に引〈 時に力を抜きます。

焼き

  1. フ ライパンを熱し、サラダ油大さじ1を入れ、鮫子を均等に並べます。 糊を餃子の半分位つかるように入れ、ふたをして強火で蒸し焼きにします。
  2. パチパチと音がしたら、ふたをとって火を弱めます。水分がなくなり糊が色づき始めたら、周りからサラダ油大さじ1を加え底面を香ばしく焼きます。
  3. 糊ごとすくいとり、皿に盛り付けます。

花椒エビ

陽気を補い、腎を温めます%e2%98%85dscf9742

【材 料】
エビ 12尾
しし唐 12本
むき栗 12個
胡桃 12個
片栗粉 適宜
油 適量
花椒塩 : 花椒2g 塩小さじ1/6

【作り方】

  1. エビは殻と背わたを取って背中に切れ目を入れ、塩ひとつまみ(分量外)と片栗粉を振り、洗ってからキッチンペーパーでよく水気をとる。
  2. しし唐はへたを取り、包丁で小さく切れ目を入れる。
  3. 花椒はミルサーで粉にし、塩と合わせる。
  4. しし唐、胡桃、むき栗は素揚げにし、エビは片栗粉をつけて、180℃の油で揚げる。
  5. 油をきって器に盛り、花椒塩を振る。

【効 能】
エビ : 甘、温/肝、腎、脾、肺/補腎壮陽(腎の陽気を補い、インポテンツ、足腰に力が入らない、冷えを改善)、温陽開胃(温めて脾胃の機能を高め、胃痛、食欲不振を改善)
胡桃 : 甘(種皮は渋)、温(熱)/腎、肺、大腸/補腎助陽(腎の陽気を補い、腰痛、手足に力が入らない、むくみ、冷えを改善)、潤腸通便(腸を潤して老人、虚弱者、病後などの便秘を改善)
栗 : 甘、温/脾、胃、腎/補脾止瀉(消化機能を改善し、少食、疲れ、腹部の冷えと痛み、下痢を緩和)、補腎強筋(足腰のだるさ、咳、喘息、頻尿を改善)
しし唐 : 辛、温/心、脾/温中散寒(内臓を温めて腹部の冷えを除き、食欲不振、消化不良、嘔吐、下痢を改善)
花椒 : 温(熱)、辛/肺、腎、脾、胃/温中散寒(内臓を温めて、腹部の冷え、嘔吐、下痢を改善)、燥湿除痺(関節・筋肉の冷えやしびれを改善)、温経止痛(生理痛、寒さと水分代謝の異常による腹痛、手足の冷えと痛みを改善)