五味子の花菜(ファチュ)風

熱を清め津液を生じ心神を安定させる「寧心安神・清熱生津」により、
肝腎陰虚・肝気鬱結の症状の改善が期待できます

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【材料(4人分)】
朝鮮五味子 20g
りんご 1/4個
蓮の実 6g
はちみつ 小さじ2

【作り方】

  1. 五味子は水3カップに浸し、一晩おく。
  2. 水を沸かし蓮子を入れ、軟らかくなるまで煮る。
  3. りんごを小さめの、さいの目切りに切る。
  4. 1を濾してはちみつを加え混ぜ、2・3を加える。

【効能】
五味子 : 温酸/肺腎心/生津斂汗・寧心安神
りんご : 涼微酸甘/肺脾腎肝/清熱生津
蓮の実 : 平甘渋/脾腎心/養心安神・益腎固精

※朝鮮五味子は色がきれいなので、これを使います。
ない時には中国産の物で代用可能ですが、色が少し茶色になります。

 

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日本で薬膳を普及する仲間~国際薬膳師試験有感~

 去る4月9日と10日、東京駅の向う側にある会議室はにぎやかになりました。 今年度の「国際薬膳師(士)・国際薬膳調理師資格認定試験」が行われたからです。 北海道から鹿児島まで、全国からたくさんの受験者が集まり、この試験に臨みました。中国薬膳研究会に任命された試験官の4人が試験を監督し、2日間の試験は無事に終了しました。★DSCF7517

会場で、このような難しい学問を1~2年間、またはそれ以上の時間をかけて学習し、さらにこんなに難しい試験に参加している受験生の皆さまの真面目な顔を見て、感心し、自分の学生時代を思い出しました。

 母校である北京中医薬大学はその時はまだ「北京中医学院」でした。 仙人みたいな方言を話す名高い先生方が教壇に立ち、授業の内容をなかなか聞き取れない、中医学の世界が、突然目の前に広がってきました。 そんな古くて、難しくて、理解ができない学問は自分に向いてないとずっと悩んでいました。 しかし、中医学教育に執念を抱く先生方が教室でも病院でも熱心に教えてくださった結果、私は中医薬学をどんどん好きになりました。 自分自身このようなつらい経験がありましたので、文化の違う日本では、このように多くの方々が中医学を選び、薬膳学を学んでいることに感服しています。★DSCF7555

 中医薬膳学の教育を始めてから14年が経ちました。 中医薬膳師を育成し、国際薬膳師(士)・国際薬膳調理師の資格認定試験を行い、日本で中医薬膳学を普及する仲間が年々増えてきています。 高齢社会の日本では、これから治療より予防を重視することにシフトしていき、健康において薬より食事が最も重要だと世の中に認識され、中医薬膳学が求められる時代がくると信じています。

 受験生の皆さま、薬膳仲間、より高水準の中医学・薬膳学の専門家になり、一緒に中医薬膳学の普及に頑張りましょう。★★FullSizeRender

 

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花菖蒲 

益気健脾

菖蒲1

【材料(10個分)】
中あん
小豆こしあん 150g

白あん 300g
紫芋 25g
かぼちゃ 10g
寒梅粉 10g
砂糖 10g
湯 10g
水あめ 5g

【作り方】

  1. 白あんを電子レンジで加熱して温める。
  2. 寒梅粉、砂糖、湯を混ぜて1に加えよく混ぜて再度電子レンジで加熱する。
  3. 2に水あめを加え混ぜ電子レンジで加熱する。
  4. 粗熱をとって50gを紫芋と10gをかぼちゃと混ぜる。
  5. 白、紫、黄色をそれぞれ10等分にする。 中あんも10等分にする。
  6. 白ねりきりで紫を包みそれで中あんをつつむ。
  7. 中心に黄色ねりきりをおいて絹ふきんで絞り筋目を入れて花菖蒲に形作る。

【効能】
白あん : 平、甘/脾、胃/健脾化湿
紫芋 : 平、甘/肺、脾、腎、肝/益気健脾
小豆 : 平、甘、酸/心、小腸/利尿除湿

【解説】
 ねりきりはあんにつなぎを入れて練って作る、練りものといわれるものです。  あんだけと違い成形加工しやすいので手細工、木型、絞りなどいろいろと細かい部分 まできれいに仕上げることができます。  四季それぞれの意匠で高級和菓子になります。  つなぎとしてはぎゅうひ、山芋、寒梅粉が用いられます。  今回はねりきりを使って花菖蒲を作ります。

 

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