「二十四節気」がUNESCOの世界無形文化遺産に登録されました

 去る11月30日に、中国古代で生まれ、今も使われている暦と関わり、一年の季節・気候を分けて表示する「二十四節気」がUNESCOの世界無形文化遺産に登録されました。

 農家が作物の種をまき、芽が出て、成長して熟し、実になり、収穫となることはみんな節気と関わっています。 また、社会の風俗、生活の習慣、伝統の行事なども節気とつながっています。

 今回の申請活動は2006年から始まりましたが、さまざまな原因で長らく登録できませんでした。 文化の差異によって「二十四節気」「七十二候」を英語できちんと説明し表示し、審査員の方々に理解を求めることは想像以上に難しいのです。 10年間の努力によって、今年、「二十四節気」は中国人が季節や気候、動植物などの変化の法則を把握するために、太陽の一年間の動きを観察して成立させた知識体系であると言えるよう、申請が成功しました。 世界の気象関係者からは「二十四節気」を中国第5の発明と呼ぶ声もあるようです。

 中医薬、薬膳学の分野で、二十四節気はよく利用されています。 特に季節の薬膳において、二十四節気を基にして、季節を分け、薬膳の処方を考えて作ることになっています。  

 2008年に書いた『実用中医薬膳学』の「五季に合わせた薬膳」の章に、二十四節気の取り方、節気に合わせた食材と中薬、季節の薬膳を解説しています。 考えてみると、二十四節気先取りで薬膳処方を出すことはよかったのだと嬉しく思いました。