ベトナム訪問2 ベトナムの食事情

ハノイに駐在している日本の知人の要請で8月21~25日にベトナムを訪問しました。
東京でたまにベトナム料理のひとつ、米粉で作ったフォーなどを食べたことがありますが、現地で食べる本場の料理はどのような味かしらと期待して、ワクワクしながら向かいました。

東南アジアの国の特徴として気候は暑く、果物と野菜がとても豊富です。市場では薄荷や魚腥草の他に名前がわからない青野菜が並んでいます。町でも市場でも日本では売っていない果物がたくさんがあり、食欲をそそります。大好きな榴蓮(ドリアン)と生の龍眼肉(りゅうがんにく)を買って、ホテルで食べました。

市場のレストランの値段は安く、仕事が終わった若者や、家族連れが楽しそうに外食しています。
フォーもよく食べました。米粉は同じですが、加える材料と使われているスープによって味はそれぞれ変わります。私は牛肉のスープの味が美味いと思いました。

その他にも春巻き・揚げ豆腐・鶏肉とパイナップルの炒めもの・山羊肉野菜巻・豚肉の煮込みなど、たくさんの料理やベトナムのビールをいただきました。どれも味付けは薄くしてあり、辛くて・酸っぱくて・甘いたれをつけながら食べます。そのたれも店によって味がさまざまです。

また薬膳料理の店へも案内してもらいました。烏骨鶏を土鍋に入れて火が通るまでゆっくり煮込んでから、いろいろなキノコ・牛肉・野菜を加えます。とても美味しく、雲南省のキノコ鍋を思い出しました。

しかし今回、一番印象に残ったことは、ベトナムの料理ではなく、日本で溢れているマクドナルドがハノイでは一か所も見かけなかったことです。同じ東南アジアのタイでもマレーシアでもシンガポールでもたくさんのマクドナルドの店がありました。でも、ハノイにはないことにびっくりしました。

肉食を中心としているアメリカの食文化はまだベトナムへの影響は少ないでのしょう。ベトナム人が痩せている理由の一つは、それではないでしょうか?
しかし、太ることは裕福の象徴として、経済状況が良い家庭では、肥満傾向にある子供が増えてきているそうで、地元の専門家はこれからのベトナムの健康事情を心配しています。

青椒牛肉絲(牛肉とピーマンの細切り炒め)

陰陽のバランスをとりながら、気を補い、脾を養って疲労感を改善します。

【 材料(4人前)】
牛もも肉(焼肉用)200g
 下味:塩、こしょう各少々
    酒小さじ1
    とき卵1/2個分
    片栗粉大さじ1
もやし150g
ピーマン2個
ねぎ3cm
しょうが1かけ
赤ピーマン1個
:しょうゆ大さじ1
  スープ大さじ2
  酒大さじ1 1/2
  砂糖小さじ1
  オイスターソース大さじ1
  こしょう少々
  片栗粉小さじ1 + 水小さじ2
  ごま油小さじ1
  油適量

【 作り方 】

  1. 牛肉は3mm幅くらいに切り、下味を順にもみこむ。
  2. もやしはひげ根をとり、ピーマンは肉と同じくらいの細切りにする。
  3. ねぎは1cm角に、しょうがは同じ大きさの薄切りにする。
  4. Aを合わせる。
  5. 油通しをする。中華鍋を煙が立つくらいに熱し、油を入れて160℃にする。牛肉を入れて、さい箸でほぐすように混ぜ、20~30秒して牛肉全体の色が変わったら、もやし、ピーマンを加え、すぐに全部とり出す。
  6. 鍋の油を空けて強火にかけ、油大さじ1を入れる。1を炒め、香りが出たら5とAを加え、手早く炒める。最後にごま油を回し入れる。

 

ベトナム訪問1 薬膳を通じて専門家と国際交流

去る8月21-25日にベトナムのハノイを訪問しました。
ハノイに駐在している日本の知人が、日本とベトナム合弁の医療クリニックの事務局長を務めているため、これからの仕事について中医薬膳学を生かせるかどうか意見交換をするために訪越してほしいという要請が私のところに届きました。雨が多いので、例年より少し涼しくて過ごしやすい東京から気温37度のハノイに入りました。着いたとたん、汗が水道の水のように止まらずに流れました。

翌日は6階建ての診療所を尋ねました。院長はベトナムの先生ですが、日本から来た2名の若い医師(内科の男性医師と口腔科の女性医師)がベトナムの先生と一緒に仕事をしています。内科と口腔科以外に、子供の予防注射も行っています。

ベトナムの言葉はわからないので、ハノイ大学日本語学部4年生の可愛い学生に通訳をしてもらいました。

3日目は国立栄養学研究所で学術交流を行いました。この研究所は日本の味の素株式会社と「栄養士育成」の事業を行っています。この日は研究所の所長、教授、医師などの専門家40名程が参加しました。83歳のホイ教授は鬱金・大豆の治療効果について講演を行い、病気の治療より、予防の重要性を述べました。

私は日本の「健康寿命を延ばす」状況、未病医学の状況を述べ、本学院の教育について説明しました。参加者は皆、興味津々といった様子で耳を傾け、いろいろな質問を受けました。特に薬膳の学習についての質問が多かったです。短期間でしたが、とても素晴らしい交流ができました。