那珂川そばにある福岡教室

 2012年に入り、利助オフィスから本学院に株式会社ユーキャンの薬膳教育の依頼連絡が入りました(ユーキャンのおはなしはまた別のときに)。 この仕事で、利助オフィスとご縁を結びました。 その後、この会社は福岡県博多市中央区天神に引っ越し、使いやすくて綺麗な利助キッチンを作り出しました。

 「利助キッチンができました」との連絡を受けたちょうどその頃、私は、毎月授業のために地方からの上京が必要で、学費より交通費と宿泊費のほうが高い学生の負担を軽くするため、また、地元の卒業生の活躍場を作るために、福岡に本学院の教室を開設したいと思っていたところでした。
そういった経緯で、2015年の4月、福岡教室が那珂川そばにある毎日新聞ビル10階の利助キッチンにて開講しました。

 毎月授業前日の夕方に、飛行機に乗って福岡へ飛んでいきました。 2日間連続の授業はあっという間に1年が過ぎました。 東京校と同じ内容で授業が順調に進み、去る2月5日に1年間の講義が終了しました。

 卒業の実力テストに臨み、学生たちの発表を聞いて、皆さん学習がよくできていると感心しました。 食事会の時に、一人ひとりにこれからのやりたいことを聞きました。

「講師になりたい」「教室を開きたい」「薬膳店を出したい」「みなさんに薬膳の知識を伝えたい」「仕事に役立てたい」「薬膳の知識を取得して活かしたい」「人生の楽しさはこの薬膳にあり」。

  みなさんのお話の中に嬉しい気持ちが溢れていて、私を感動させました。 人を助ける、人の役に立つ、という仕事を行う上で、このような言葉は、自分にとって何よりの幸せのご褒美です。

 

 

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薬膳の普及はみんなの力

 鎌倉の鶴岡八幡宮 徒歩1分若宮大路沿いのビルの奥に近藤元人さんのお店はあります。

近藤さんは京都にある京料理のお店で修業した後、日本料理のお店で働き、「料理の鉄人」「TVチャンピオン鍋料理人選手権」に出演しました。

 2001年鎌倉で「創作和料理 近藤」を独立開店、その後薬膳を学習し、2006年に国際薬膳師の資格を取得しました。

 去る2015年11月に、「国際中医師」試験のため、世界中医薬学会連合会の副秘書長の陳先生と試験部の鄭主任様が中国からいらっしゃいました。 日本の薬膳事情を紹介するため、近藤さんのお店に案内し、薬膳ランチを楽しみました。

 健康志向の高まるこの頃、食べ物と健康や病気とのかかわりはよく知られています。 食生活を科学的に、合理的に取り入れることが重視されています。 その中において、中医薬膳学が注目されています。 近藤さんのような薬膳を取り入れた日本料理のお店がこれからどんどん生まれると思います。

 薬膳の知識を普及教育していく本草薬膳学院の使命も重大です。

 

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春節を楽しもう★

 来たる2月8日は中国の春節。 中国だけではなく各地域・各国の中華圏で最も重要とされる祝日です。
この春節の期間は旧暦の12月23日の灶王爺(かまどの神様)を祭る行事から、旧暦正月の15日の元宵節までの約23日間です。 春節の日は、正月初一といい、元旦ともいいます。 元は始まり、旦は日の出の意味として、くる年の初日の出、新年の始めということです。

 春節は子供たちにとって楽しい日です。 新しい服を着て、圧歳銭を貰いますが、一番嬉しいのは美味しい料理たくさん食べられることです。 大晦日までには遠方への稼ぎの人々がみんな家に戻り、大晦日の晩さん会である年夜飯(団円飯)に家族全員そろって参加します。

 広い中国では地域によって春節の料理は大きく違います。 黄河流域と北方では餃子が主流です。 大晦日の夜、家族がテーブルを囲んでたくさんの餃子を作ります。 冷蔵庫がない時代は包んだ餃子を屋根に置いて凍らせて保存し、春節の期間中ずっと食べました。

 餃子の餡はいろいろありますが、肉・にら・白菜・卵の餡が最もポピュラーです。
私の実家は羊肉と人参の餃子を作ります。 母は買ってきた羊肉を叩きながら作った花椒水・生姜・葱を少しずつ加えて挽肉を作ります。 これは薬膳の視点から見ると、冬に最もふさわしい料理だと思っています。

 南方の人々はいろいろな年糕・元宵などを作って食べます。 特に餡を入れた甘いものが多いです。

 どこの地方料理であっても、くる年の幸せを望み、鶏(吉と同音、縁起が良い)や魚(余と同音、経済的な余裕)の料理を作って食べるとされています。

 実際は、春節は中国の独特な祭りではありません。 アジアの多くの国にも春節を祭祝日に定め、貼対聯・拝年・廟会・爆竹・獅子舞・龍舞・民族衣装を着た中国舞踊のパレートなど、盛大なイベントを行います。

 にぎやかに過ごした春節はくる年の幸せを呼んでまいります。

 

春節餃子

 

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