自然発酵で温性になったプーアール茶

3b9d0d56c69c88d58db8f3ced69e475f 後発酵製法で数ヶ月以上発酵させて作られる黒茶の代表格は、プーアール茶です。

 プーアール茶の有名な産地は雲南省の山奥である西双版納(シーサンパンナ)です。 ここは交通が不便なため、貿易には茶葉を馬に乗せて何日もかけて集積地の普洱(プーアール)県に運びます。 そのため茶葉が運ばれる間に自然に発酵が進んで、それが黒茶となりました。 プーアール茶は、発酵期間が長くなるほど味はまろやかになり、独特の風味が生じるようになります。 長期間にわたる発酵のために、茶葉の性質が温性に変わり、冬の季節、冷え性、寒がりの人に勧めたい茶です。 また脂肪分解作用も強いので、ダイエットにもよく使われています。

%e4%b8%83%e5%ad%90%e9%a4%85%e8%8c%b6 プーアール茶には七子餅茶(チーズービン茶)・沱茶(タチャ)・圓茶(エンチャ)などの種類があります。

「二十四節気」がUNESCOの世界無形文化遺産に登録されました

 去る11月30日に、中国古代で生まれ、今も使われている暦と関わり、一年の季節・気候を分けて表示する「二十四節気」がUNESCOの世界無形文化遺産に登録されました。

 農家が作物の種をまき、芽が出て、成長して熟し、実になり、収穫となることはみんな節気と関わっています。 また、社会の風俗、生活の習慣、伝統の行事なども節気とつながっています。

 今回の申請活動は2006年から始まりましたが、さまざまな原因で長らく登録できませんでした。 文化の差異によって「二十四節気」「七十二候」を英語できちんと説明し表示し、審査員の方々に理解を求めることは想像以上に難しいのです。 10年間の努力によって、今年、「二十四節気」は中国人が季節や気候、動植物などの変化の法則を把握するために、太陽の一年間の動きを観察して成立させた知識体系であると言えるよう、申請が成功しました。 世界の気象関係者からは「二十四節気」を中国第5の発明と呼ぶ声もあるようです。

 中医薬、薬膳学の分野で、二十四節気はよく利用されています。 特に季節の薬膳において、二十四節気を基にして、季節を分け、薬膳の処方を考えて作ることになっています。  

 2008年に書いた『実用中医薬膳学』の「五季に合わせた薬膳」の章に、二十四節気の取り方、節気に合わせた食材と中薬、季節の薬膳を解説しています。 考えてみると、二十四節気先取りで薬膳処方を出すことはよかったのだと嬉しく思いました。

温野菜のあんかけ

気血は身体に営養を提供し、美肌を保ちます
気血を補うことにより、皮膚のむくみ、顔色蒼白・顔色萎黄にお勧めです

 

%e2%98%85dscf0777【材料(4人分)】
長芋 100g
にんじん 100g
生椎茸 4枚
黒きくらげ 5g
にら 1/2束
塩・片栗粉 各少々

【作り方】

  1. 長芋・にんじんは厚めの短冊切りにする。 生椎茸は半分に切る。
  2. 黒きくらげは水で戻し、石づきを取る。 にらは3cmに切る。
  3. にんじん・長芋・生椎茸・黒きくらげを煮て、塩で味を調え、にらを加える。 野菜を取り出して皿に盛る。
  4. 煮汁に水溶き片栗粉でとろみをつけ、野菜の上にかける。

【効能】
長芋 : 平甘・脾肺腎・補益養陰
にんじん : 平甘/肺脾/養血益肝
黒きくらげ : 平甘/胃大腸/涼血止血

1人分 35 Kcal:たんぱく質 1.4 g/脂質 0.1 g/Ca 21.0 mg/ Nacl 0.6 g