多汗②

4cda97b5dd8dab10b6348082352800b1_s

______。o*★*o。_____

薬膳処方

 

作用 食材 中薬
補気養血 米・山いも・じゃがいも・かぼちゃ・キャベツ・
いんげん・にんじん・ほうれん草・小松菜・
ぶどう・栗・はちみつ・鶏肉・牛肉・いか・たこ
吉林人参・党参・黄耆・白朮・大棗・
炙甘草・地黄・当帰・白芍・阿膠・何首烏
滋陰潜陽 小松菜・ほうれん草・アスパラガス・チシャ・
白きくらげ・白ごま・牛乳・卵・うこっけい・鴨肉・
豚肉・あわび・ほたて・牡蠣
生地黄・熟地黄・枸杞子・石斛・黄精・
女貞子・桑椹・麦門冬・百合・真珠粉・
牡丹皮・石決明
清熱瀉火 あわ・小麦・大麦・黒くわい・たけのこ・へちま・
じゅんさい・マコモ・ゴーヤ・きゅうり・トマト・
緑茶・わかめ・海苔・昆布・くらげ・あさり・しじみ

竹葉・淡竹葉・菊花・薄荷・山梔子・
金銀花・連翹・竜胆草・決明子・
生地黄・牡丹皮・車前子

健脾化痰 米・はと麦・とうもろこし・里いも・いんげん・
からし菜・豆乳
白朮・炙甘草・桔梗・貝母・莱菔子・
白芥子
収斂止汗 レモン・ざくろ・梅 浮小麦・山茱茰・五味子・蓮子・
石榴皮・芡実・烏梅・烏賊骨

 

next page

多汗①

汗でお悩みの方も多いと思います。

多汗
陰陽失調によって皮膚毛穴の開合機能が失調して起こる、発汗の異常

4cda97b5dd8dab10b6348082352800b1_s

 

 原因とは関係なく、昼間の発汗を「自汗」、眠っているうちに発汗し、目が醒めると止まるものを「盗汗」といいます。

______。o*★*o。_____

古典にみる汗

 『丹渓心法』自汗篇には「自汗は気虚・血虚・湿・痰に属する」とあり、同書の盗汗には「盗汗は血虚・陰虚に属する」と述べられていて、汗に関しての基本的な認識を示しています。

 『景岳全書』汗証篇には「自汗・盗汗にはそれぞれ陰証・陽証の両種類がある。 自汗なら必ず陽証とはいえない、盗汗なら必ず陰証ともいえない」と書かれていて、汗証については、弁証が重要であることを強調しています。

______。o*★*o。_____

原因

 自汗・盗汗の原因は外感*による発汗とは違い、内傷*が中心です。

  • 肺気不足 : 虚弱体質・病気の回復期あるいは慢性の咳で肺気虚弱 ⇒ 肺の皮膚と毛孔を主る働きがダウン ⇒ からだの表面が固められない ⇒ 汗

  • 邪熱内蒸 : 感情の鬱結 ⇒ 肝気が疏泄出来ない ⇒ 熱が発生
    塩辛いもの・脂っこいものの食べすぎ ⇒ 肝火・胃熱が旺盛に ⇒ 痰熱が発生 ⇒ 汗(熱を発散するため)

  • 営衛不和 : 虚弱体質や、不眠症 ⇒ 陰陽がアンバランス ⇒ 衛気のからだを守る働きがダウン ⇒ 汗

  • 陰虚火旺 : 過労・熱病の回復期・陰虚体質 ⇒ 体内の陰液不足 ⇒ 虚火 ⇒ 汗(内熱を発散するため)

  • 血虚気虧 : 喀血・嘔血・血便・生理の出血・けがなど ⇒ 気虚 ⇒ 発汗異常

 自汗が長くなると陰液を消耗 ⇒ 盗汗
 盗汗が長くなると陽気を消耗 ⇒ 自汗

 肺気不足・営衛不和・陰虚火旺・血虚気虧の汗は虚証が多く、邪熱内蒸の汗は実証です。

______。o*★*o。_____

汗の生成

汗の生成

 

 汗の生成には精・津液・血液・気が関わっていますが、五臓にも密接なつながりがあります。

 津液と血は腎に貯蔵されている精の化生と、脾の運化作用によって飲食物から作られた水穀精微からできます。 肺の宣発の働きにより津液と血が皮膚を通して汗として排泄され、体温を調節。 この過程において、肝の疏泄発散の働きも、正常な発汗に重要な役割を果たしています。

頭痛のための薬膳

 頭痛もタイプによって薬膳処方が異なります。 外感頭痛を引き起こす六淫邪気に対しては、疏風・散寒・化湿・清熱の食材を、内傷頭痛では、虚証と実証が同時に現れることが多いため、補気養血・滋陰補腎と同時に平肝・祛痰・理気・活血の作用がある食材を選びます。

097573

 

______。o*★*o。_____

風熱タイプ(外感頭痛)

【症状】
頭の脹痛・発熱・汗・口が渇く・のど痒痛・顔が紅い・目の充血

【分析】
春・夏・秋によく起こります。 風・暑・火・燥邪は陽邪*であるため、炎熱・上昇・発散 ⇒ 気血に影響 ⇒ 流れが逆上して詰まり ⇒ 頭痛に

【立法】
清熱祛風止痛

【食材】
あわ・小麦粉・セロリ・せり・白菜・ゴーヤ・きゅうり・トマト・りんご・梨・キウイフルーツ・豆腐・緑茶・薄荷(ミント)・菊花・桑の葉

______。o*★*o。_____

風湿タイプ(外感頭痛)

【症状】
頭痛・頭が重い・発熱・胸悶・食欲がない・吐き気・嘔吐・膨満感・倦怠感

【分析】
雨がよく降る季節、または居住環境に湿気が多いために起こる頭痛。 湿邪*の重濁性・粘滞性が気の流れを阻害 ⇒ 高じて脾胃の陽気を傷める

【立法】
芳香化湿止痛

【食材】
大葉・ねぎ・生姜・うど・みょうが

______。o*★*o。_____

風寒タイプ(外感頭痛)

【症状】
頭痛・頸部疼痛・悪寒と同時に発熱・全身疼痛

【分析】
冬など寒い季節によく起こります。 寒は陰邪*で 陽気を傷つけやすく、凝滞性と収引性があるので疼痛を引き起こします。 寒邪の凝滞性 ⇒ 気血の循環ダウン ⇒ 頭痛に

【立法】
疏風散寒止痛

【食材】
米・ねぎ・大葉・生姜・香菜・黒砂糖・シナモン

 

next page