神戸医療大学の講義

「寓医与食」「寓薬与食」「寓健与食」
(「医学の知識を食生活に取り入れる」「薬の知識を食生活に取り入れる」「健康の知識を食生活に取り入れる」)

近年、中医学の医療知識を食生活に取り入れて食事を創造する楽しみや、健康の理念を食生活に取り入れるなど、中医薬膳学は一つの新しい飲食方式として普及し、広まってきました。

 

昨年12月16日に兵庫医療大学中医薬孔子学院の「市民健康講座」に講師として呼ばれ、神戸へ行ってきました。今回のテーマは「薬膳に使う身近な食材の効能」でした。

東洋と西洋の文化が入り混じっている神戸は今から25年前に一度、廻ったことがあります。海のそばにある兵庫医療大学の建物はおしゃれできれいでした。この大学は母校である北京中医薬大学と世界で初めて契約して中医薬孔子学院を運営し、また母校から教授を副学院長として派遣し、中医学を教え、広める場所となっています。

今までは関東の市民大学で薬膳の普及活動を行ってきましたが、関西ではどのぐらい皆さんが関心や知識を持っているかしら?と心配でした。講演会の前日にはスーパーで、薬膳学の分類ごとに代表的な野菜をいくつか購入して持っていきました。会場では何名かの関西在住の本学院在校生の顔を見つけ、嬉しくなりました。彼女たちは友人や仲間を誘って一緒に聞きに来てくれていました。90分間の講義はあっという間に終わりました。参加者に質問をしながら話を進め、楽しい講義ができました。関西の皆さんも健康のため薬膳に興味を持ち、とても熱心に参加してくださいました。

また今回は関西に住む母校の卒業生にも会う機会がありました。楽しい一日を過ごしました。

順天堂大学の授業

千葉県にある酒々井は静かな駅です。順天堂大学医学部公衆衛生学教室の「文化の中の健康」の授業は毎年佐倉キャンパスで行います。2017年から御茶ノ水キャンパスにある国際教養学部の学生も同時にビデオ放映で受講することになり、合わせて160名ぐらいの学生に講義することになりました。

昨年の11月、教室にいる医学部一年生の学生の顔を見て、西洋の医者を目指している若者に、どのように「人生はすなわち食-中医薬膳学」の話しをしたらよいか考えました。すると自分の大学時代のことが頭に浮かんできました。「今日の話は二千年前の伝統医学および食の話になります。一年生の君たちには今、理解できないと分かっていますが、あなたの頭の奥のどこかに残ります。将来、医者になったとき突然、思い出して自分自身を助け、あなたの患者も助けることになります。これは私の経験です。」

90分間の授業はあっという間に終わりました。教室に拍手が沸き起こりました。認めてくださった学生の皆さんに感謝します。

教室を出て、秋の柔らかい陽射しを浴びながら帰り道へと踏みだしました。

淑徳大学の講義

昨年10月19日、淑徳大学総合福祉学部で「アジアの文化と暮らし」という授業の中で、中医薬膳学の講義を行いました。

学校は千葉県の蘇我にあるため、朝早く電車に乗って向かいました。しばらく曇りや雨が続いていたため、電車はだいぶ遅れました。傘をさしていつも通りに大学のスクールバスに乗り、助かったと思いました。

「看護部につきました」と、運転手がアナウンスを流しました。えーっと思っていると、いつもと違う所にバスが止まりました。ここから「総合福祉学部」にどうやって行かれますか?と聞いたところ、乗るバスを間違ってしまい、全然違うキャンパスに来たことが分かりました。その瞬間、頭が暑くなり、汗が出てきました。

事務局の方が急いてタクシーを呼んでくださり、運転手さんが裏道を回って授業の5分前に総合福祉学部にたどり着きました。

大学で中国の医学、薬膳学を教えることは大好きです。福祉学部の学生の皆さんは卒業後、いろいろな施設に勤めることになります。その時に学習した中医薬や薬膳学の知識をお客さんに応用できるならとても嬉しいです。