後発酵製法で数ヶ月以上発酵させて作られる黒茶の代表格は、プーアール茶です。
プーアール茶の有名な産地は雲南省の山奥である西双版納(シーサンパンナ)です。 ここは交通が不便なため、貿易には茶葉を馬に乗せて何日もかけて集積地の普洱(プーアール)県に運びます。 そのため茶葉が運ばれる間に自然に発酵が進んで、それが黒茶となりました。 プーアール茶は、発酵期間が長くなるほど味はまろやかになり、独特の風味が生じるようになります。 長期間にわたる発酵のために、茶葉の性質が温性に変わり、冬の季節、冷え性、寒がりの人に勧めたい茶です。 また脂肪分解作用も強いので、ダイエットにもよく使われています。
プーアール茶には七子餅茶(チーズービン茶)・沱茶(タチャ)・圓茶(エンチャ)などの種類があります。

緑茶は中国で生産量が一番多く、中国第一茶と称されていますが、その代表的なものが龍井茶(ロンジン茶)です。 杭州の西湖近辺の龍井村が龍井茶の産地です。
白毫銀針は、北宋の徽宗皇帝が愛用したお茶としても有名です。 中国茶の中で貴重だとされる白茶の中でも最も高貴な茶とされているからです。
茶は旧石器時代、生の茶葉を食べることから始まり、新石器時代に陶器が発明されたことにより茶葉を煮て食べるようになりました。 現在でも中国の雲南省の山奥に住む少数民族の間には、新鮮な茶葉・唐辛子の粉末・果物汁・にんにく・塩・湧き水と混ぜて食べる習慣が残っています。